15歳のニュース 罰則で感染拡大を抑止 改正コロナ関連法成立

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新型コロナウイルス対策の根拠となる新型インフルエンザ等対策特別措置法や感染症法などの改正法が賛成多数で可決、成立した参院本会議=国会内で2月3日 拡大
新型コロナウイルス対策の根拠となる新型インフルエンザ等対策特別措置法や感染症法などの改正法が賛成多数で可決、成立した参院本会議=国会内で2月3日

 罰則ばっそくをもって新型コロナウイルスの感染拡大を抑止よくしする--。政府は2日、7日が期限だった緊急事態きんきゅうじたい宣言を、栃木県を除く10都府県で3月7日まで延長することを決めた。また、入院措置そち拒否きょひした人や営業時間短縮の命令に従わなかった事業者に、罰則として過料の支払しはらいを命じるほか、緊急事態宣言前でも同様の措置ができる「まん延防止等重点措置」を新設するコロナ関連の改正法を3日に成立させた。13日に施行しこうされる。

 緊急事態宣言の対象は、東京、埼玉、千葉、神奈川、愛知、岐阜、大阪、京都、兵庫、福岡の10都府県。新規感染者数は首都圏しゅとけんなどで4段階の指標で最悪の「ステージ4(感染爆発ばくはつ)」の水準にあり、厳しい医療いりょう提供体制の状況じょうきょうも解消されていないと判断した。

「要請・指示」→「命令」

 一方、法改正で注目されるのは、新型しんがたインフルエンザとう対策特別措置法と感染症法だ。

 改正特別措置法では、これまで罰則をともなわない「要請ようせい・指示」にとどまっていた時短などの「命令」を可能とし、従わない事業者に緊急事態宣言下では30万円以下、まん延防止等重点措置下では20万円以下の過料の支払しはらいを命じる。

 また、改正感染症法では入院措置を拒否きょひした人に50万円以下、保健所の調査を拒否した人に30万円以下の過料を科す。

 新設の「まん延防止等重点措置」は、首相が対象地域を指定し、都道府県知事が事業者に時短を要請・命令できる。

偏見助長など懸念多い

 一方、政府が罰則で抑止よくし効果を期待することに課題も多い。

 子育てや介護かいごなど家庭の事情で入院できない人もいるほか、罰則を導入することで、感染者への差別や偏見へんけんを助長するおそれもある。さらに検査をける人が増えることも懸念けねんされる。

 また、過料を科す手続きは、保健所が担当するが、本来は住民にって健康を守るのが役割のため、住民との信頼関係しんらいかんけいが損なわれれば、日々の業務にも支障が出かねない。現場からは「保健所の負担が増えることで、本来の業務がおろそかになるおそれがある」との声も出ている。


改正コロナ関連法のポイント

特別措置法とくべつそちほう

・都道府県知事は、事業者に営業時間短縮などを命令できる

緊急事態きんきゅうじたい宣言の前段階に当たる「まん延防止等重点措置」を新設

・知事の命令をこばんだ事業者に対し、緊急事態宣言下で30万円以下、まん延防止措置下で20万円以下の過料を科す

感染症法かんせんしょうほう

入院拒否きょひ者に50万円以下の過料を科す

疫学えきがく調査拒否者に30万円以下の過料を科す


 ■KEY WORD

 【4段階だんかい指標しひょう

 政府の有識者会議「新型コロナウイルス感染症かんせんしょう対策分科会」が昨年8月、流行状況じょうきょうがどの段階にあるかを判断するために公表した。流行状況は「感染散発」「感染漸増ぜんぞう」「感染急増」「感染爆発ばくはつ」の四つの段階をステージ1~4として分類。判断の指標は(1)病床びょうしょう利用率(2)療養りょうよう者数(3)PCR検査の陽性率(4)直近1週間の陽性者数(5)直近1週間と前週の陽性者数の比較ひかく(6)感染経路不明者の割合の6項目こうもく。それぞれの数値指標も設定した。

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