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名作漫画は教養だ。 世界を駆ける編/2 エロイカより愛をこめて

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基本情報

作者 青池保子あおいけやすこ

連載れんさい誌 別冊ビバプリンセス(秋田書店)など

連載開始 1976年

名作メーター

スケール感   ★★★★★

ハチャメチャ度 ★★★★★

絵の美しさ   ★★★★★


最強コンビに妄想爆発

 お父さんお母さん世代が生まれたころに連載れんさいが始まりました。少女漫画しょうじょまんがわくえて多くのファンを魅了みりょうする長寿ちょうじゅ作品です。

 まず設定がすごい。ド派手でゲイで金髪きんぱつ美形の英国貴族グローリア伯爵はくしゃくは、「エロイカ」と名乗る大泥棒おおどろぼう。世界をまたにかけて美術品をねらいます。一方、NATOナトー(北大西洋条約機構)情報部の黒髪くろかみのドイツ人将校・エーベルバッハ少佐しょうさは、敵のスパイから「鉄のクラウス」とおそれられる剛腕ごうわん。二人は各地で機密や美術品をめぐって敵対、時に共闘きょうとうします。

 世界情勢を反映した物語は硬派こうはで骨太ですが、伯爵や部下、NATO職員たちのいはハチャメチャ。知性と笑いとスリルが絶妙ぜつみょうなバランスで同居しています。

 多彩たさいな登場人物の中でも私のお気に入りは少佐。たくましく頑固がんこで仕事しか頭にないのに、ピンチの時は優しい。これぞ「ツンデレ」。伯爵と少佐の最強コンビは限りなく女子の「妄想もうそう脳」を刺激しげきします。少佐の魅力にはまったのは私だけではないようで、少佐と同名のドイツのエーベルバッハ市には、日本から女性の観光客が急増したとか。

 日独交流にも一役買っているこの作品。10代のあなたを楽しませること、間違まちがいありません。(ひ)

 KGB(ソ連国家保安委員会)やSIS(英国秘密情報部)など名だたる情報機関がずらり。これだけ見るとクライムサスペンスだが、全くのコメディー。登場人物は変わり者の見本市だがいずれもどこかいとしい。世界史や美術品のうんちくは実にためになる。(と)


 「名作漫画は教養だ。」は、既に「教養」と呼べるレベルに達したと判断した名作たちを紹介します。ガイド役は「私の青春と言えば、ほぼ漫画だった」という編集部記者です。

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