川井龍介 フォロー ジャーナリスト 1980年慶応大学法学部卒。新聞記者などを経てフリーのジャーナリスト、ノンフィクションライター。実用的な文章技術を説いた「伝えるための教科書」(岩波ジュニア新書)をはじめ「大和コロニー~フロリダに『日本』を残した男たち」(旬報社)、「フリーランスで生きるということ」(ちくまプリマ―新書)を2015年に出版。このほか「ノーノー・ボーイ」(ジョン・オカダ著、旬報社)の翻訳をてがける。 (経歴は原則、執筆当時のものです) 学級崩壊を終息させた担任教師の「本物の声」とは ある小学校の先生が、受け持ったクラスが学級崩壊状態に陥ったため、「静かにしなさい」などといつも声をからして叫んでいました。… 日大内部から執行部批判の声が広がらない不思議 日大アメリカンフットボール部の反則タックルが行われてから1カ月がたちます。選手の発言や部員の声明文が、率直に事実を語り反省… 日大問題に見る「不正に関わった時の最善の対処法」 日本大学のアメリカンフットボール部の選手が、試合中に相手の関西学院大の選手に対して、悪質なタックルをしてケガをさせた問題は… 「清楚な字」を書く人は「雰囲気も清楚」なのか? 字はうまいにこしたことはありません。ワープロが世に出てきてずいぶんたち、手書きは激減しました。それでも手書きがなくなること… ビジネス文書を書くための「筆記でメモを取る」技術 会議やセミナーでの記録をリポート(報告書)としてまとめる作業は、ビジネス社会ではよくあることです。また、取引先とのやりとり… ユーミンとパーマ大佐に教わる「感情より情景を描く」 デビュー45周年の記念ベストアルバム「ユーミンからの、恋のうた。」をこのほどリリースした松任谷由実さん。「無駄にオーラは使… 聞き上手な人は「氷を砕くように」相手の壁を取り払う 相手から伝えられる内容は、聞き方によってまったく変わります。言い換えれば、思いや事実をうまく引き出すには、聞き方が肝要です… 仕事を軸にする「ノンフィクション的自分史」のすすめ ここ数年「自分史」に関する書籍やセミナーの案内をよく目にするようになりました。団塊の世代がほぼ完全にリタイアする機会に合わ… 「英語の授業を英語で」本当に心配になる文科省新方針 英会話とダイエットについての本は、手を替え品を替え出版され続けています。英語を話したいが話せない、痩せたいけれど痩せられな… 五輪報道で感じた「自然な解説」と「過剰な盛り上げ」 平昌オリンピックで銅メダルに輝いた日本の女子カーリングチーム。振り返れば惜しくも負けた準決勝の韓国戦で、試合の中継後、NH… 良寛さんの戒め「長すぎる話、自慢話、下品な言い方」 作家の沢木耕太郎氏が「言葉もあだに」というエッセーで、つい余計なことを言い気まずい思いをした話を書いていました。銀座のバー… 凡庸な表現を「洗練された文章」に磨き上げるひと工夫 記事やコラムなど文章を書きつづけてきて、ときどき自分が過去に書いたものを見直してみます。すると、同じような言葉遣いや言い回… 貴乃花親方や最高裁長官に見る「沈黙」表現の“功罪” 昨年秋に起きた大相撲の横綱による傷害事件はさまざまな方向へ広がり、年を越しても議論が続いています。一連の議論の中で、貴乃花… 法律文書や行政文書はなぜ意味が伝わらないのか 旅行会社でパック旅行などの商品を購入したとき「旅行条件書」が提示されます。取消料や万一事故があったときの責任などが細かくび… 誤って受けとられる「認可保育所と無認可保育所」 税金、健康保険、教育など、社会生活に密接な制度は、新聞、テレビでよく報道されますが、そこで使われる言葉はわかりにくいものが… 日馬富士問題でも出た「修飾語と被修飾語」の難しさ 文章は、ちょっとした書き方の違いによって意味が大きく変わり、書き手が意図したことと違ったように受け取られることがあります。… 「連敗を2で止めた」は“盛ってる”大げさな言い方 野球やサッカーの試合中継やニュースを聞いていて気になることがあります。そのひとつが「連敗」という言葉の使い方です。「ジャイ… ナチスに抵抗したギタリストを描く「永遠のジャンゴ」 シネマの秀作を紹介する連載「週末シネマ」。今回は番外編として、ジャーナリスト、川井龍介さんが、伝説的な名ギタリスト、ジャン… 相手の「わかったつもり」をなくす有効な方法とは 伝えたつもりが伝わっていない。伝えたことがほんとうに理解されているのか不安になる。仕事の中でこんなことはないでしょうか。相… 小池氏の「排除」発言をメディアが否定的に扱ったワケ 今回の衆院選の選挙戦がスタートした当初は、にわかに結成された「希望の党」が、安倍晋三政権の存続を脅かすかもしれないと注目を… 「配慮を欠く表現」を「繊細な文章」に直す校閲のワザ 文書でなにかを伝えようとしたとき、どんなにわかりやく、また丁寧に書いても、言葉遣いに誤りがあったり誤字脱字があったりしたら… 長く会ってない人に「お疲れ様です」の書き出しは不自然 「書き出しがなかなか決まらなくて……」 こういう悩みをよく聞きます。仕事や私用でメールや手紙を書く場合、どう書き出すか、最… 怒りのメールは「夜送らずに一晩寝かせる」が正解 最近、「アンガーマネジメント(Anger Management)」という言葉をよく聞きます。怒りを制御する方法論のことだと… ものごとの終わりに心情を伝える「締めくくりの言葉」 半年ほど前、自宅近くにあるスーパーマーケットが突然閉店しました。地元のチェーンストアの一店舗で、各店舗とも一斉に店を閉じた… 「人生の最期をどう迎えるか」文書で残す大切さ 病気になって、万一回復の見込みがないとわかった場合、延命治療を受けるか、あるいは拒否するか。決めるのは患者本人であり、入院… どこまでも思考を不自由にする「紋切り型言葉」の罪 プロ野球や高校野球の結果がスポーツニュースで伝えられるとき、「終わってみれば」というフレーズをよく聞きます。「中盤以降乱打… 文句をつけたくなる公的文書の圧倒的「わかりにくさ」 介護保険の利用の申請や、仕事にかかわるケガや病気が労災に認定されるかなど、公的な制度について知りたいことがある場合、国や自… 「自衛隊」発言を“誤解”と言い繕う稲田防衛相のごまかし 「そんなつもりでいったんじゃないのに」、「真意が伝わらないなあ」。そんな思いをしたことは誰にでもあるのではないでしょうか。… プライドの高い人の文章を手直しするときは要注意 他人の書いた文章について、批評や意見を求められることがあります。会社内で、「○○社宛てにメールを書いたんだけど、こんな感じ… 清水義範さんが教える「わかりやすい文章」の技法 どうやったら文章がうまくなるのか。わかりやすく書くにはどうしたらいいのか。こうした気持ちを持っている人が多くいるから、文章… 言葉そのものよりも“言葉の動機”を探ると嫌われる 作家であり多くの英文学の翻訳をこなす村上春樹氏が、最初に読んだ英語の本は、ロス・マクドナルドの短編集だったといいます(毎日… 人の話をパクっと食べてしまう「話食い」は嫌われる 「話食い」という言葉を聞いたことがありますか。辞書には載っていないようなので、俗語か造語かもしれません。私はずいぶん前に知… 「婉曲表現の真意」は伝わる時と伝わらない時がある 「婉曲(えんきょく)」という言葉があります。意味は、手元の辞書によれば、「表し方が、遠まわしなこと。露骨にならないように言… 権力者の周りに発生する「忖度」は「空気読め」の一形態 就任3年目のある企業の社長と話をしていると、「就任以来業績が伸びてきたんだ」というので、「それじゃ報酬もあがったんでしょう… お礼状を送るときは時期を逃さず形にとらわれず 年度の変わり目。新たな世界に入るにあたって、これまでお世話になった人に感謝の気持ちを表わす時期でもあります。 この春大学を… 大事な伝言を正しく間違えず簡潔に伝えるコツ 旅行先での夜の食事場所について、どこかいいところはないものかと宿泊予定先のホテルに事前に電話で聞いてみました。 「ホテルの… 説得力ある企画書に欠かせない「趣旨、意義、手順」 ◇企画書の書き方(2) 学生時代になじみがなくても、社会に出ると必要に迫られる文書に提案書や企画書があります。 「○○につ… 定義を示さない「ウェブ情報」を信じてはいけない ◇企画書の書き方(1) この春から就職する大学4年生は、卒業旅行に出るなど最後の学生生活を楽しんでいるでしょうが、なかには… 「安倍・トランプ会談」の地に眠る日本人移民・酒井醸の夢 トランプ米大統領が、2月10、11日に安倍晋三首相をフロリダ州パームビーチの別荘に招待し、ゴルフをしながら会談をするという… 人にものを頼むときに自分に「殿」をつけてはいけない 今年も入学試験のシーズンとなりました。中高や大学などの国語の入試問題ではさまざまな著作物からその一部が使用されることがあり… 手書きの言葉を添えた年賀状で伝わる「温かさ」 今年の元日に全国で配達された年賀状の枚数は、前年比で約6%減となり、これで8年連続で前年を下回ったというニュースがありまし… 「違うよ」「困るよ」「だからさー」連発で人はイラつく 「いや、違う」、「違うよ」……。いきなり、会話の途中で意味もなく、相手がこう言うのを聞いたことはありませんか。自分が話した… 新年のあいさつに「ひとりよがりの熱意」は禁物 新しい年を間近に控え、年賀状をはじめ年頭のあいさつをあれこれ考えている人も多いのではないでしょうか。とくに、企業のしかるべ… 天皇陛下「おことば」のシンプルさとわかりやすさ 企業の長時間労働の是正に関連して、神戸製鋼所が導入した業務の効率化を図る方法が先日、NHKのテレビ番組で紹介されていました… 鶴保氏が土人発言を差別と断定できない真の理由は? 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