
熊野英生の「けいざい新発見」
熊野英生 / 第一生命経済研究所 首席エコノミスト
長年にわたり日本経済・世界経済を分析している熊野英生さんが、経済ニュースや指標の変化などについて、そのウラに潜む本質に迫ります。経済の「あれっ?」と思う疑問にやさしい解説で答えます。
連載記事 108件
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コロナ「感染拡大第7波」が投げかけた日本経済の課題
熊野英生の「けいざい新発見」
7月に入ったころから、新型コロナウイルスの感染拡大第7波が襲ってきた。第7波の新規感染者数の山は、第6波のピークを上回って…
2022年8月12日
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FRB利上げ「日米の景気後退リスク」は一層高まった
熊野英生の「けいざい新発見」
米連邦準備制度理事会(FRB)は7月27日の連邦公開市場委員会(FOMC)で、政策金利(短期金利)を0.75%引き上げて、…
2022年7月28日
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参院選後の「物価と円安」は?日銀は金融政策どうする
熊野英生の「けいざい新発見」
参議院選挙では自民党が単独改選過半数を得た。争点として物価対策が議論されたが、選挙で勝利した自民党は、低所得の子育て世帯に…
2022年7月14日
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超円安なのに「輸出拡大」でもうけようとしない日本企業
熊野英生の「けいざい新発見」
現在の円安は長期化しそうである。その場合、日本経済にはどのような変化が起こるのだろうか。 円安のメリットとして、製造業の国…
2022年6月30日
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145円もある?日米金利差の次にくる「円安加速要因」
熊野英生の「けいざい新発見」
円安が再び加速している。日銀の金融緩和政策の継続が円安を促している面もあるが、筆者は、米国の長期金利(10年債金利)が3%…
2022年6月16日
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インバウンド解禁「物価安と円安」で訪日客は大喜び
熊野英生の「けいざい新発見」
円安メリットを実感しにくい理由の一つに、これまで訪日外国人の観光が厳しく制限されていたことがある。 円安になると、外国人は…
2022年6月2日
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ロシア侵攻の経済損失を「石橋湛山の視点」で考える
熊野英生の「けいざい新発見」
戦前の日本で、植民地であった満州と朝鮮半島の権益を捨てろと言った言論人がいた。戦後に首相を務めた石橋湛山である。 この「満…
2022年5月19日
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“悪い円安”と言わず「円安メリット」生かす投資を
熊野英生の「けいざい新発見」
日本の通貨・円は歴史的な安値水準にある。以前は円高恐怖症に苦しんでいた日本企業も、行き過ぎた円安を問題視するようになってき…
2022年5月4日
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ロシア侵攻の「エネルギー危機」弱さ際立つ日本経済
熊野英生の「けいざい新発見」
ロシアによるウクライナ侵攻にからみ、もしロシアが原油、天然ガス、石炭の供給を止めると、需給バランスはどのくらい崩れるのかを…
2022年4月21日
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不況下のインフレが日本を襲う? 必要な経済政策は
熊野英生の「けいざい新発見」
日本にとって本当に不幸なのは、コロナ禍から抜け出す前に、ロシアによるウクライナ侵攻が始まったことだ。コロナ禍では、サービス…
2022年4月7日
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ウクライナ侵攻 ハイブリッド戦争の先の「通貨戦争」
熊野英生の「けいざい新発見」
経済学者のケインズは、かつて帝政ロシアを倒したレーニンは「資本主義を破滅させる最上の方法は、通貨を堕落させることだ」と言っ…
2022年3月23日
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経済制裁で「ロシア・デフォルト危機」欧州に飛び火も
熊野英生の「けいざい新発見」
ロシアのウクライナに対する軍事行動を止めるため、主要7カ国(G7)をはじめとする世界各国は、一致団結して強力な経済制裁に踏…
2022年3月9日
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ガソリン価格どう下げる?「トリガー条項復活」の是非
熊野英生の「けいざい新発見」
政府は、景気への悪影響をくい止めるため、ガソリンや灯油の価格上昇を抑えようとしている。経済対策としては、ガソリン1リットル…
2022年2月23日
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昔は良かった円安がナゼ今「悪い円安」になったのか
熊野英生の「けいざい新発見」
米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げが近づいている。利上げが始まると、円安はさらに進むと予想される。かつては、円安が日本…
2022年2月9日
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オミクロン拡大中の春闘「インフレ以上」の賃上げを
熊野英生の「けいざい新発見」
米調査会社ユーラシア・グループは、2022年の最大のリスクとして「ゼロコロナ」を挙げた。中国が新型コロナ感染ゼロを目指して…
2022年1月26日
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緊急事態宣言を発せず「オミクロン株」を乗り切るには
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスのオミクロン株が国内で感染の猛威をふるい始めた。岸田文雄首相の水際対策はそれなりに成果を上げたが、沖縄県…
2022年1月12日
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「賃上げできない日本」構図を変えるのに何が必要か
熊野英生の「けいざい新発見」
2022年の経済分野のテーマは「物価上昇と賃上げ」になるだろう。輸入物価の上昇に先導されて、国内の消費者物価も徐々に前年比…
2021年12月29日
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岸田首相は経済縮小させず「オミクロン対応」できるか
熊野英生の「けいざい新発見」
私たちは、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の出現を11月末に知り、巨大な不確実性にさらされた。 それから少…
2021年12月15日
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岸田首相へ「10万円給付より賃上げの方が重要だ」
熊野英生の「けいざい新発見」
岸田文雄首相の経済対策の中には、納得がいかないものがある。それは、18歳以下の子供に1人10万円相当の給付を行う政策だ。 …
2021年12月1日
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岸田政権の「40兆円経済対策」実効性を検証する
熊野英生の「けいざい新発見」
政府は、歳出40兆円規模の大型経済対策を11月19日に発表する。経済対策の実行は、岸田文雄首相が自民党総裁選と衆院選を通じ…
2021年11月17日
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1バレル=85ドルの原油高は「石油ショック」なのか?
熊野英生の「けいざい新発見」
ニューヨークの原油先物価格が急上昇し、指標の米国産標準油種(WTI)が10月に1バレル=85ドル台をつけた。あるテレビ局の…
2021年11月3日
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「温室効果ガス46%削減」次期政権は具体策を示せ
熊野英生の「けいざい新発見」
10年後の日本は大きく変わっているだろうか。10年前と現在の日本に大きな違いはないため、私たちは10年後もあまり変わらない…
2021年10月20日
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岸田首相の「所得倍増計画」看板倒れにならないか
熊野英生の「けいざい新発見」
岸田文雄政権が10月4日、誕生した。新首相の看板政策は「令和版所得倍増計画」である。 国税庁の民間給与実態統計調査によると…
2021年10月6日
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次期首相の人気高まれば株価は“リベンジ上昇”か?
熊野英生の「けいざい新発見」
自民党総裁選に反応して株価が急上昇した。誰が次の首相になるかは現時点でまったく読めないが、それでも、9月3日に菅義偉首相が…
2021年9月22日
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コロナ禍が追い打ち「物価も賃金も安い」日本の悪循環
熊野英生の「けいざい新発見」
日本の物価は、海外に比べて驚くほど安くなっている。コロナ禍で海外旅行が事実上ストップしているため気付きにくいが、この状況は…
2021年9月8日
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「なぜ緊急事態宣言は効かないか」ゲーム理論で考える
熊野英生の「けいざい新発見」
政府は、東京都などで7月12日から始めた4回目の緊急事態宣言を9月12日まで延長した。当初、8月22日までの予定が8月31…
2021年8月25日
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東京五輪の“赤字”は2兆円超え?エコノミストの試算
熊野英生の「けいざい新発見」
この連載では前回、東京五輪後に発生する赤字問題について考えた(「東京五輪後の『巨額赤字』誰がどう返済していくのか」)。今回…
2021年8月11日
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東京五輪後の「巨額赤字」誰がどう返済していくのか
熊野英生の「けいざい新発見」
東京オリンピックが始まると、日本選手の活躍を応援したくなる。開催期間を通じて、何人ものヒーロー、ヒロインが誕生して、スポー…
2021年7月28日
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コロナ後の成長戦略「インバウンド」どう位置づける?
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大で、サービス産業のどの業種が最も業績が厳しいのだろうか。総務省の「サービス産業動向調査」と経済…
2021年7月14日
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米の「金融緩和縮小」でも日本株が下がらない理由
熊野英生の「けいざい新発見」
米国のFRB(米連邦準備制度理事会)の政策変更によって株式市場が揺れている。6月21日には、日経平均株価が取引時間中に前日…
2021年6月30日
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東京五輪は無観客でも「経済損失」にならない理由
熊野英生の「けいざい新発見」
7月23日から8月8日まで東京オリンピックが開催される予定である。現時点で五輪の中止あるいは無観客での開催を望む声は大きい…
2021年6月16日
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外国人が流出?コロナ禍の「人口25万人急減」の要因
熊野英生の「けいざい新発見」
コロナ禍で人口減少が加速している。速報性のある総務省統計局の人口推計によると、2021年5月1日現在の総人口は1億2536…
2021年6月2日
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経済成長率「日米で11ポイントの格差」その原因は
熊野英生の「けいざい新発見」
日米間で成長格差が広がっている。2021年1~3月期の実質成長率は、米国が前期比年率6.4%の高成長だったのに対し、日本は…
2021年5月19日
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労働生産性で初めて韓国に負ける「日本に根ざす敗因」
熊野英生の「けいざい新発見」
日本生産性本部が調査している労働生産性のデータによると、日本の2019年(直近値)の就業者1人当たりの労働生産性(実質GD…
2021年5月5日
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米中は「アフターコロナ」へ 世界経済はどう変わるか
熊野英生の「けいざい新発見」
日本では、新型コロナウイルスの感染の収束がなかなか見通せない。それどころか、緊急事態宣言の再々発動も警戒されている。いま「…
2021年4月21日
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「飲食テークアウトとワクチン促進」のコロナ対策私案
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言発令の打撃は、飲食店や、ホテル・旅館などの観光業で大きい。最近の新規感染者数…
2021年4月7日
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AIに為替取引を任せて“勝つ”ことはできるのか
熊野英生の「けいざい新発見」
近年はAI(人工知能)を使ってさまざまなことが可能になっている。為替予測でも、相場変動のパターンを学習させて、その先にある…
2021年3月24日
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副業の“AIマッチング”賃金上昇の仕組みを作れるか?
熊野英生の「けいざい新発見」
昨年春に緊急事態宣言が発令されて以降、東京都内では街の風景に一つの変化が起きた。料理の宅配のために夜まで自転車で走る若者た…
2021年3月10日
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株価3万円「適正かバブルか」を考えるバフェット指数
熊野英生の「けいざい新発見」
日経平均株価が2月15日、30年半ぶりに3万円を超えた。この株価は実体経済に見合った水準なのか、それとも実体経済から乖離(…
2021年2月24日
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「アフターコロナの課題」は日本経済の“長年の宿題”
熊野英生の「けいざい新発見」
緊急事態宣言が長期化することによる経済への悪影響は、今後どのように顕在化していくだろうか。 一つは、飲食サービス、ホテル・…
2021年2月10日
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コロナ打撃のリアル消費「デジタルシフト」で生き残る
熊野英生の「けいざい新発見」
コロナ禍の企業経営における教訓の一つは、特定の需要に大きく依存すると、万一、その需要がストップしたときに困るということでは…
2021年1月27日
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緩い「緊急事態宣言」経済損失を昨年4月と比較
熊野英生の「けいざい新発見」
政府は、新型コロナウイルスの感染拡大に対し、緊急事態宣言を再び発令した。期間は1月8日から2月7日まで。対象地域は東京都、…
2021年1月12日
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クルマ“電動化”へあと10年?「これから起こること」
熊野英生の「けいざい新発見」
菅義偉政権は、2050年の温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」の方針を決めた。これに連動して、30…
2020年12月16日
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コロナ禍で増えた消費の上位に「公営ギャンブル」
熊野英生の「けいざい新発見」
コロナ禍で大きく伸びた消費とは何だろうか。経済産業省の「第3次産業活動指数」を使い、コロナ前(2020年1~2月の平均)と…
2020年12月11日
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コロナ禍で増えた消費の上位に「公営ギャンブル」
熊野英生の「けいざい新発見」
コロナ禍で大きく伸びた消費とは何だろうか。経済産業省の「第3次産業活動指数」を使い、コロナ前(2020年1~2月の平均)と…
2020年12月2日
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AIとデジタル化の進展で「30年後になくなる職業」は
熊野英生の「けいざい新発見」
20年後、30年後に私たちはどのような仕事をしているだろうか。公的年金の支給額は実質的に減らされているだろうから、60~7…
2020年11月18日
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意外に安い「芸能人とスポーツ選手年収」コロナ影響は
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、最も経済的打撃が大きかった職業は何だろうか。おそらく、芸術、芸能、スポーツなど、…
2020年11月4日
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菅政権の「デジタル化」本質を誤ると幻滅に終わる
熊野英生の「けいざい新発見」
日本の「デジタル化」は大きく遅れている。特に行政では遅れが目立つ。だから、行政のデジタル化は果断に進めなければならない--…
2020年10月21日
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コロナ後の日本経済回復は「√」ルートの形になる?
熊野英生の「けいざい新発見」
国のリーダーが安倍晋三首相から菅義偉首相に代わり、メディアの注目が菅氏の言動に向く分、新型コロナウイルス問題や、それによっ…
2020年10月7日
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菅政権はアベノミクスと違う「経済成長」ができるか
熊野英生の「けいざい新発見」
安倍晋三政権が終わり、菅義偉政権が始まった。アベノミクスも終わってみれば、「功績はありました」ということになるのか。一見し…
2020年9月23日
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コロナ後が勝負 次期首相に求められる「政策構想力」
熊野英生の「けいざい新発見」
9月14日の自民党両院議員総会を経て、次の自民党総裁つまり次期首相は事実上、菅義偉氏に決まる見通しだ。だが、次期首相の政権…
2020年9月9日
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「菅・岸田・石破氏」誰の経済政策に期待感があるか
熊野英生の「けいざい新発見」
安倍晋三首相が辞任する意向を8月28日に明らかにした。この報道が午後2時過ぎにマーケットに伝わると、日経平均株価は600円…
2020年9月1日
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4~6月GDPでわかった「対コロナ持久戦」の本質
熊野英生の「けいざい新発見」
2020年4~6月の実質国内総生産(GDP)は年率換算マイナス27.8%となり、リーマン・ショック時を抜いて、戦後最悪の下…
2020年8月26日
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PCR検査が増えない理由に見る日本の根深い「組織病」
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルス問題に対して、日本はなぜ2~3月の段階でPCR検査(遺伝子検査)を増やすことができなかったのだろうか。今…
2020年8月12日
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消えたインバウンド「沖縄・京都は大打撃」の数値分析
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大で、訪日外国人旅行者がほぼ消え「インバウンド観光需要」は壊滅状態だ。このコロナ禍がなければ、2…
2020年7月30日
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「コロナPCR検査」と「90年代不良債権処理」の類似点
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの新規感染者増加の勢いが衰えない。このまま増え続けると経済活動について何らかの規制や自粛要請が再び出され…
2020年7月15日
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コロナ自粛疲れ「リベンジ消費」の効果は8月まで?
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大によって出されていた緊急事態宣言が5月中に解除され、6月以降、経済活動のスピードが徐々に上がっ…
2020年7月1日
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コロナ禍でも「日米株価はリバウンド」のナゾを解く
熊野英生の「けいざい新発見」
このところ、株価の上昇が少し速すぎないかという懸念があったが、日米の株価は6月中旬から乱高下を始めた。新型コロナウイルスの…
2020年6月17日
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「みんなのPCR検査」こそ日本経済回復の道
熊野英生の「けいざい新発見」
私たちは、目に見えないものを極度に恐れる。新型コロナウイルスのように実体がよく分からないものに対しては、特に人々の不安感が…
2020年6月3日
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テレワークになっても「日本の会社」は変わらない?
熊野英生の「けいざい新発見」
「不易流行」という言葉がある。「時代が移っても、変わらないものと変わっていくものがある」という意味だ。 コロナ禍に見舞われ…
2020年5月20日
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コロナ危機が収束しても「日本経済は全治2年」
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大により、今後の日本の景気シナリオは厳しい見方になっている。 日本経済研究センターが民間エコノミ…
2020年5月6日
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コロナ禍で深刻化する「地価下落と不良債権」の不安
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルス感染の収束はまだ見えないが、その先にある懸念について予想してみたい。最初から答えを言えば、賃金と不動産賃…
2020年4月22日
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緊急経済対策「自粛に見合う額」本当に行き渡るのか
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルス感染拡大への対応として、政府は4月7日、事業規模108兆円にのぼる過去最大の経済対策を打ち出した。目玉は…
2020年4月9日
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新型コロナ対策「商品券や消費税ゼロ」は効くのか
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大による経済への悪影響が長引きそうだ。企業の資金繰り支援や雇用調整助成金は、ともに止血効果は高い…
2020年3月25日
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新型コロナ「自粛不況」を回避する“2段階政策”とは
熊野英生の「けいざい新発見」
新型コロナウイルスの感染拡大が経済活動を直撃している。イベントや集合の自粛、小中高校の休校など異例の決定は、消費を中心に需…
2020年3月11日
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新型コロナ「疑心暗鬼の排除」に政府がやるべきこと
熊野英生の「けいざい新発見」
誰も事態を悪くしたいとは思わないのに、結果的に皆が望まない状態になる。こうした事態が今起きようとしている。新型コロナウイル…
2020年2月26日
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新型肺炎で日本経済は?「悲観と楽観」の両シナリオ
熊野英生の「けいざい新発見」
中国・武漢で発生した新型肺炎は、世界経済の不安の火種になっている。新型肺炎がいつ終息するのかは誰もわからない。先が見通せな…
2020年2月12日
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日本経済の活性化には「60歳以上の賃金」を上げるべし
熊野英生の「けいざい新発見」
今回は、公的年金に頼れなくなるかもしれない、私たちの老後について考える。将来、公的年金を受け取る年齢になって、その年金額が…
2020年1月29日
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五輪後に“油断は禁物”景気を押し下げる意外な要因
熊野英生の「けいざい新発見」
2020年の日本経済を考えるとき「東京五輪後」が焦点となる。改めて考え方を整理してみたい。 多くのエコノミストの見解は、2…
2020年1月15日
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「若者消費の縮小」が日本のデフレを加速させている
熊野英生の「けいざい新発見」
デフレ構造をつくる背景に「少子化・高齢化・人口減少」がある。それを示す一例として外食への支出減少がある。 外食産業にとって…
2019年12月18日
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米中対立に決定的影響「香港」は世界経済の最大リスク
熊野英生の「けいざい新発見」
香港問題はいま、世界情勢の最大リスクかもしれない。仮に、中国の武装警察が香港に突入すれば、米中関係は最悪の状態になる。経済…
2019年12月4日
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「タピオカはイノベーション」経済学でブームを斬る
熊野英生の「けいざい新発見」
タピオカブームは2019年を象徴する出来事だ。正直、18年もヒットしていて今年は終わると思っていた。予想に反して、需要の裾…
2019年11月20日
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増税後の「隠れた値下げ圧力」お店の負担が増えた?
熊野英生の「けいざい新発見」
消費税率が10%に上がって1カ月が過ぎた。実は増税が「値下げ圧力」につながっていることに注意したいと思う。 10月の経済デ…
2019年11月6日
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東京五輪後も日本経済は「緩やかに拡大」は本当か
熊野英生の「けいざい新発見」
目先の景気動向は、消費税率引き上げがどれくらい影響を及ぼすかが焦点になっている。それはそれで大切な要素だが、その後の202…
2019年10月23日
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増税還元「キャッシュレスと軽減税率」得をする人は?
熊野英生の「けいざい新発見」
消費税率が10月1日に上がった。食品(外食と酒を除く)と新聞には軽減税率の適用、キャッシュレス決済にはポイント還元など、さ…
2019年10月9日
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米国で検討「100年国債」あなたは買いますか?
熊野英生の「けいざい新発見」
世界の国債市場で8月中旬から9月初旬にかけて、ショッキングな出来事があった。日米欧の長期金利が異様なほどに低下したのだ。 …
2019年9月25日
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年金財政検証 政府の本音は「みんな働いてくれ」?
熊野英生の「けいざい新発見」
公的年金の将来見通しを示す「財政検証」が8月27日、厚生労働省から発表された。5年に1度の財政検証は前回は6月に発表された…
2019年9月11日
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「人口減少で縮む経済」私たちは何をすべきか
熊野英生の「けいざい新発見」
私たちは、長期的には日本の人口が大幅に減少すると知りつつも、将来の経済規模の縮小に、今はおびえることなく暮らしている。 理…
2019年8月28日
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「株価は9月に反転?」リスクは香港と米消費・雇用
熊野英生の「けいざい新発見」
トランプ米大統領の対中政策はうまく運んでいないと思う。制裁関税第4弾を発動したかと思えば、クリスマス商戦への悪影響を考えて…
2019年8月21日
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黒田日銀の“サラミ戦術”はいつまで効果ある?
熊野英生の「けいざい新発見」
日本銀行の黒田東彦総裁は、7月30日の金融政策決定会合の記者会見で、「景気の勢いが損なわれる恐れが高まる場合には、ちゅうち…
2019年8月7日
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日本経済を救う?「副業」を普及させる二つの条件
熊野英生の「けいざい新発見」
社員に対して、副業を解禁する会社が増えているという。厚生労働省は、モデル就業規則を2018年1月に見直し、「労働者は、勤務…
2019年7月31日
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年金問題「自助・自己責任」あおっても解決はしない
熊野英生の「けいざい新発見」
明治時代に大ヒットした著作に「西国立志編」というイギリスの作家の作品がある。300人以上の立志伝中の人々がどのようにして人…
2019年7月17日
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10月消費増税の影響は「五輪後」じわじわと出てくる
熊野英生の「けいざい新発見」
参議院選挙は7月4日公示、21日投開票が正式に決まった。衆参ダブル選挙にはならず、これで10月1日の消費税率10%への引き…
2019年7月3日
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「インバウンド消費」全盛だが気になる“底の浅さ”
熊野英生の「けいざい新発見」
外国人観光客の消費が、日本経済の支えになっていることは説明を要さないだろう。東京都内では、銀座や秋葉原は外国人であふれてい…
2019年6月19日
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「70歳まで働ける社会」国民感覚との耐えがたいズレ
熊野英生の「けいざい新発見」
政府の未来投資会議が、70歳まで働きたい人を企業が雇用継続することを、努力義務として企業に課すことを提案してきた。 過去、…
2019年6月5日
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「トランプ関税発動」でも日本経済は堅調か?
熊野英生の「けいざい新発見」
日本の景気は1~3月期の国内総生産(GDP)がプラスになったものの、米トランプ大統領によって揺さぶられている。米中貿易戦争…
2019年5月22日
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チキンレース「米中貿易摩擦」の日米経済への影響度
熊野英生の「けいざい新発見」
米国のトランプ政権は5月13日、中国への制裁関税第4弾として、iPhoneなども含む約3000億ドル(約33兆円)の中国製…
2019年5月16日
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AI到来で「エコノミスト」という職業はなくなる?
熊野英生の「けいざい新発見」
AI(人工知能)の技術進歩は、ディープラーニング(深層学習)によって一段のブレークスルーが起こったとされる。こうした話題の…
2019年4月24日
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新札発行で「50兆円タンス預金」はどうなるか?
熊野英生の「けいざい新発見」
政府は、2024年に現行紙幣を切り替えることを4月9日に発表した。現在、現金流通残高は100兆円あるが、そのうち流通してい…
2019年4月18日
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新元号「令和」消費押し上げ“経済効果”どれくらい?
熊野英生の「けいざい新発見」
新元号が「令和」に決まり、5月1日から令和元年がスタートする。新元号の経済効果は、マクロ経済にどのくらい好影響を及ぼすこと…
2019年4月10日
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景気情勢悪化「消費増税3度目の延期」はあるのか
熊野英生の「けいざい新発見」
景気情勢がにわかに怪しくなっている。中国経済の悪化が日本の輸出減少に飛び火して生産活動を落ち込ませている。これがどのくらい…
2019年3月27日
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上海株上昇の裏に潜む「日本の景気後退リスク」
熊野英生の「けいざい新発見」
世界各国の株価は2018年末あたりをボトムにして、2019年1~3月にかけて急反発している。特に上昇が著しいのは上海総合指…
2019年3月13日
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回復する日米株価「でも皆さん楽観的過ぎませんか?」
熊野英生の「けいざい新発見」
日経平均株価は、昨年末の12月26日に直近の安値1万8948円(取引中の安値)をつけた時は、「2万円割れして株価はどこまで…
2019年2月27日
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日本経済の活性化には中小企業の「輸出支援」が必要
熊野英生の「けいざい新発見」
日本経済の力量を十分に発揮し切っていない“伸び代”として、中小・中堅企業がある。特に輸出は、開拓できていない状態に近いので…
2019年2月13日
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「働き方改革」だけで生産性が上がるワケがない
熊野英生の「けいざい新発見」
この約1年間、ずっと考え続けてきたテーマがある。企業や国の生産性を高めるにはどうすればよいかという問題である。 少し挑発的…
2019年1月30日
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パウエルFRB議長の19年金融政策の「本音」を読む
熊野英生の「けいざい新発見」
昨年末の米国の株価は、文字通り乱高下した。投資家が弱気になったり、強気に変わったりしたからだ。 2019年の初めも、それを…
2019年1月16日
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米中激突や消費増税…今年の「経済リスク」を検証する
熊野英生の「けいざい新発見」
新年だから今年の経済のことを考えたい。ズバリ日本経済は、いくつかのリスクを乗り切れれば、安定成長が見込まれる。ただ、リスク…
2019年1月2日
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激しさ増す「米中対立」のはざまで日本の選択肢は何か
熊野英生の「けいざい新発見」
米中関係は、いよいよ抜き差しならない領域へと入ってきた。中国企業ファーウェイの副会長逮捕は、氷山の一角に過ぎない。問題は、…
2018年12月19日
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年金抑えて増税対策でばらまき 安倍政治のチグハグ感
熊野英生の「けいざい新発見」
消費税率が2019年10月に8%から10%へと引き上げられようとしている。安倍晋三政権は、増税のマイナスインパクトは重視し…
2018年12月5日
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シニアを安く働かせる「生涯現役」というスローガン
熊野英生の「けいざい新発見」
安倍晋三首相が3年間の任期延長を決め、そこで年金受給開始年齢を70歳超に選択できるように年金改正する方針を明らかにした。「…
2018年11月21日
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消費税対策の「キャッシュレス社会」は歓迎ですか?
熊野英生の「けいざい新発見」
来年10月に消費税率が2%引き上げられることへの対策として、政府は中小店舗でキャッシュレスで支払いをしたときに、2%のポイ…
2018年11月7日
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給料が下がる「生涯現役社会」ではデフレ脱却できない
熊野英生の「けいざい新発見」
まもなく平成が終わる。思えば平成時代の大半は、右肩下がりだった。良い時期は短くて、悪い時代が長く続く。それを象徴するのが給…
2018年11月3日
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世界の株価下落がそう簡単に止まりそうもない理由
熊野英生の「けいざい新発見」
日米株価の上下動(変動率=ボラティリティー)が大きくなっている。10月10日にニューヨーク市場の株価が前日比831ドルも急…
2018年10月24日
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「トランプ制裁関税」ブーメランで米国経済に悪影響
熊野英生の「けいざい新発見」
米中貿易戦争のダメージは今年の10~12月になると、いよいよ大きくなってくる。 米国は9月24日、中国に対する制裁関税の対…
2018年10月10日
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来年10月の消費増税は景気への影響が実は小さい?
熊野英生の「けいざい新発見」
2019年10月に消費税率が8%から10%へと引き上げられる予定である。自民党総裁選でも、その方針が安倍晋三首相によって確…
2018年9月26日
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高齢者が「消費税10%」に反発する切実な理由とは
熊野英生の「けいざい新発見」
増税は誰でも嫌うが、特に高齢者は消費税率の引き上げへの反対が強い。2019年10月には、8%の税率を10%へと引き上げる予…
2018年9月12日
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貿易戦争で米中が発動した「ドーピング政策」の悪夢
熊野英生の「けいざい新発見」
中国が、積極財政に転じるという。米中貿易戦争で、しばらくは関税率の引き上げ合戦を覚悟しなくてはいけないからだ。米国向けの輸…
2018年8月29日
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6月賃金3.6%増 働き方改革の余波が表れただけ?
熊野英生の「けいざい新発見」
6月の現金給与総額(パートを含む)が前年比3.6%増に上昇した。21年ぶりの高い伸び率だという。この上昇率には驚く。厚生労…
2018年8月15日