藤田結子 フォロー 明治大商学部教授 東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。 (経歴は原則、執筆当時のものです) 「専業主婦になりたい!」働く母親が願うのはなぜ? 育児サバイバルは今回が最終回です。4年間、子育てと仕事の両立について当事者の立場で現状をお伝えしてきました。 連載を始めて… 子どもの世話よりスマホゲーム「非イクメンの実態」 これまで、父親が育児をしない理由として、「長時間労働」がよく挙げられてきました。ところが、筆者が進める調査で、休日も育児を… 親の学歴と経済力が生む「子どもの教育格差」 日本では、「家庭での教育は父親よりも母親に責任がある」と考えられがちです。子どもが小さいころから働いている母親は、専業主婦… 「わが子の世話より上司の世話」がサラリーマンの道か 平日に女性がワンオペ育児をする理由の一つは、夫の帰宅が遅いからです。帰りが遅い夫の状況や理由にはさまざまなパターンがありま… 日本の通勤電車で「ベビーカー様」は非常識なのか 「ベビーカー様」という言葉を知っていますか。電車内や店でベビーカーを使う母親を暗に批判する俗語です。ネット上で盛んに使われ… 母親を追い詰める「ワンオペ育児」は世界の非主流 先日、生後11カ月の次男を畳にたたきつけて死なせたとして、愛知県豊田市の母親(30)に懲役3年6月の判決が言い渡されました… 育休100日男性外科医が実感「仕事の方が楽だった」 東京医科大の入試が2月2日にありました。毎日新聞2月3日の記事によると、女子や浪人生への差別といった一連の不正入試問題の影… 南青山児童相談所を「迷惑施設」と決めつける人たち 東京都港区は12月14日、都心一等地の南青山地区に2021年4月の開設を予定している「(仮称)港区子ども家庭総合支援センタ… 母親たちの不安をあおる「教育自己責任論」 「ワンオペ育児」が流行語大賞にノミネートされたのがちょうど1年前。この言葉は、ブラック企業の「ワンオペ」労働が、母親たちの… 男性医師の家事能力と「東京医科大事件」の深い関係 東京医科大が女子受験生の点数を一律減点し、男子受験生を優遇していたことが大問題になっています。背景に、医師不足や医療現場の… 「手作り=愛情」は呪い 日本の家事レベル下げよう 最近、“伝説”の家政婦、タサン志麻さんがメディアで話題になっています。フランスの三つ星レストランで修業し、人気フレンチレス… 「まるで昭和!」セクハラ次官に若者は絶望した 女性記者へのセクハラ発言疑惑が週刊誌で報じられた福田淳一財務事務次官について、多くのニュースや議論が伝えられています。平成… 育休明け「降格で仕事そのまま」は違法でマタハラ 先日、自民党の衆院議員が「雇って1カ月で妊娠」とマタハラ発言をしたことが問題視されました。また、ある保育園では、保育士の「… 「保育園から幼稚園に転園」働く母親のなぜ? 毎年1月と2月は、認可保育園申し込みの結果発表の季節です。0~2歳児クラスは激戦で、申込者数に対して受け入れ数が足りません… 「名もなき家事」の大変さを見て見ぬふりの夫たち 「名もなき家事」とは、「炊事」「洗濯」「掃除」とは違って、はっきりとした名前がつかない家事労働のことです。たとえば「食べ残… 21世紀なのにまだ「子連れ論争」をしますか? 11月22日に開会した熊本市議会の定例会で、緒方夕佳市議が生後7カ月の赤ちゃんを連れて議場に入場しました。議員や職員以外が… やはり父親は「育児」より「娯楽&テレビ」という現実 ここ数年の政府の取り組みの結果、男性の育児時間は増えたのでしょうか。総務省が5年ごとに実施している「社会生活基本調査」の最… ママ友の優しさに涙した“ワンオペ育児父”の新発見 ◇男のワンオペ育児(後編) 脚本家の橋田壽賀子さんが先日、「母親1人で子育てすると育児ノイローゼになるなんて、頭にくる。イ… 仕事大好き30代父親がある日突然ワンオペ育児に! ◇男のワンオペ育児(前編) 先日公開された「牛乳石鹸(せっけん)Webムービー『与えるもの』篇」が、ネット上で話題になりま… 育児分担は週末だけ?知られざる「ワンオペ育児」の裏 母親が1人で育児や家事をする「ワンオペ育児」が、子育て中の女性の間で話題になっています。全国紙各紙に「ワンオペ育児」に関す… 共働きしたい男子たちよ!「家事と育児を半分やろう」 ◇「ワンオペ育児」著者・藤田結子さんインタビュー(2) 連載「育児サバイバル」を加筆・修正した単行本「ワンオペ育児~わかっ… 女性の両立を邪魔するオジサン社会とワンオペ育児 ◇「ワンオペ育児」著者・藤田結子さんインタビュー(1) 連載「育児サバイバル」を加筆・修正した単行本「ワンオペ育児~わかっ… 「仕事+家事+育児」をこなす男たちの焦りと苦悩 厚生労働省は5月30日、2016年度の「雇用均等基本調査(速報版)」を公表しました。男性の育児休業取得率は3.16%で、前… 表向きホワイト企業にも罵倒と裸芸と長時間残業の闇 大型連休が明けました。新入社員は働き始めて1カ月が過ぎたころでしょう。職場になじめない「五月病」を感じる人がいるかもしれま… 非正規シンママ年収223万円このままでいいのか 政府は3月28日、働き方改革実行計画案を発表しました。「同一労働同一賃金」について、「非正規雇用の割合が高いシングルマザー… 男が家事・育児をしない理由は本当に「長時間労働」か? 長時間労働や働き方改革のニュースが増えています。そこで男性中心のメディアを眺めると、「男性の育児参加が進まないのは長時間労… グラミー賞アデルとビヨンセが見せた「母の苦悩と誇り」 第59回グラミー賞授賞式が2月12日に行われました。今回は、イギリスの女性歌手アデル(28)と、アメリカの女性歌手ビヨンセ… 父親が育児するなら残業は「EU並み月32時間」に! 働き方改革を巡り、残業時間の上限を年間で月平均60時間(年間12カ月で計720時間)にして、繁忙期は最大で月100時間まで… 4児の父の大学教員「育休取ったら昇給消えた」 育休を理由とするハラスメント(嫌がらせ)を防止する措置を会社に義務づける改正育児・介護休業法が、2017年1月1日に施行さ… ブラック労働と同じか「孤独なワンオペ育児」 今年9月に記事「高熱でも休めない“ワンオペ”育児ママの過酷な毎日」を書きました。その後、新聞やテレビのニュースもワンオペ育… 活躍アピール「自称イクメン」に女性がいらつく理由 2016年は、「イクメン」をめぐるさまざまな議論がありました。宮崎謙介元衆議院議員が1カ月の育児休業を取得する意向を示し、… 働く母親は上司と同僚にいつまで謝り続けるのか 内閣府が10月に発表した「男女共同参画社会に関する世論調査」によると、女性が仕事を持つことについて「子どもができても、ずっ… 超高い壁「恋愛・結婚・子供」で揺れる男子たち 国立社会保障・人口問題研究所の「2015年出生動向基本調査」で、「いずれは結婚するつもり」と答えた独身者は18~34歳の男… 20代高スペック男子「結婚したい症候群」のなぜ 晩婚化・非婚化が進む現在、若者の結婚への意欲は依然高いと言われています。先月発表された国立社会保障・人口問題研究所「第15… 「妻の献身」はノーベル賞受賞に不可欠なのか 今年のノーベル医学生理学賞が、大隅良典・東京工業大栄誉教授(71)に授与されることが決まりました。妻の万里子さんも、帝京科… 「会社人間は無理!」内定ゆとり世代女子はわがままか 来年4月入社の内定を得た学生の多くは10月1日または3日に、会社の内定式に参加します。彼らは「ゆとり世代」「ミレニアル世代… 高熱でも休めない“ワンオペ”育児ママの過酷な毎日 2014年ごろ、某牛丼チェーン店で従業員が休憩も取らず、長時間1人で清掃・調理・仕入れなどすべての業務をこなす「ワンオペ(… 「夫の実家に帰省したくない」お盆の妻の憂鬱と本音 お盆休みをどう過ごされていますか。自分の実家や配偶者の実家に帰省する人も多いでしょう。この時期、多くの女性が静かにため息を… 都知事選主要3候補が掲げる待機児童公約は? 東京都知事選(7月31日投開票)の争点の一つに、待機児童問題があります。東京都が7月19日に発表した4月1日時点の待機児童… 「信頼と合意」で共存するしかない少子化時代の保育園 ◇世田谷保育園戦争(3) 待機児童数全国1位の東京都世田谷区南部にあり、大田区、目黒区と境を接する「玉川地域」には、区全体… 賛成反対だけでは解決できない保育園問題の複雑さ ◇世田谷保育園戦争(2) 待機児童数全国1位の東京都世田谷区でもう1カ所、保育園反対運動が続いています。前回紹介した東玉川… 保育園は迷惑施設? 子供の声を嫌う国は栄えるか ◇世田谷保育園戦争(1) 待機児童数が全国1位の東京都世田谷区で、近隣住民の反対のため、複数の保育園計画がストップしていま… 30代共働き部下を「使えない」と責めるバブル上司の罪 現在、子どもがいる30代夫婦の世帯では、5割以上が共働きです。20年ほど前、子どもがいる30代夫婦で共働きだったのは2〜3… 家事分担の不公平感を覆い隠す「家族の神話」 働きながら家事・育児にも忙しい母親たちは、家庭での役割を変化させようといろいろな戦略を用います。女性向けメディアでは次のよ… 意識高い男たちはいかに巧妙に家事から逃げるのか 日本の男性が家事・育児をする時間は先進諸国の中で最低水準だといわれています。国立社会保障・人口問題研究所の調査によれば、家… 女性活躍推進法は「非正規女性」を救うのか ◇女性活躍推進法(2) 4月に女性活躍推進法が施行され、労働者301人以上の大企業は行動計画の公表を義務付けられました。そ… 女性活躍推進「家事も育児も管理職も」の非現実 ◇女性活躍推進法(1) 4月1日、女性活躍推進法が施行されました。労働者301人以上の大企業は、女性活躍に向けた行動計画を… 「保育園落ちた!」絶望を上司と政治家は理解できない 匿名ブログ「保育園落ちた日本死ね」に対する政治家の発言が波紋をよびました。 2月29日の衆院予算委員会で、民主党の山尾志桜… 認可に落ちて仕事を辞めるのは女ばかりの超理不尽 初春、認可保育園に入れるかどうかの結果が自治体から届く時期。不承諾通知を受けた親たちの怒りの声があちらこちらから上がってい… “4人家族幻想”が生む「2人目は?」プレッシャー ◇晩産化と不妊治療(2) 前回、不妊治療とお金の問題について書きました。今回は、「2人目不妊」の問題を取り上げ、仕事と育児… 増える不妊治療「子供を持つのは当たり前」なのか ◇晩産化と不妊治療(1) 日本の女性が第1子を産む平均年齢は30.6歳。若いうちに子どもを産み育てることが難しくなり、不妊… 「使えねー」と言われたくない父親は育児より残業を選ぶ ◇男の育児(2) 前回、日本の父親たちが子供と一緒に「遊び」はしても、「世話」をしない傾向があることを紹介しました。そこに… 父親たちは育児を「しない」のか「できない」のか ◇男の育児(1) いまの子育て世代には、父親も「育児」をするものという意識が浸透しています。にもかかわらず、日本の男性が育… 地域の高齢者に育児家事を手伝ってもらう方法 働く母親の負担を軽減するために、地域の高齢者が活躍しています。今回はその現状を報告します。 ◇日本の男性の家事時間は先進国… 育休パパを「約200人に1人」に抑えるパタハラ上司とは!? 「育児をしない男を、父とは呼ばない」。このコピーを掲げた厚生省(当時)のポスターが話題になったのは1999年。このとき、男… 取るのが大変取っても大変な育児休業の現実 「育児休暇は何して過ごす?」−−育休を取ろうとするとき、こう尋ねられる人も多いでしょう。「育児休業」に代わってしばしば使わ… 子供をお迎えに行く父親は本当に出世できないのか なんとか保育園に子供を入れても、働く母親の前には次々と問題が立ちはだかります。その一つが保育園のお迎え。保育園の閉園時間は… 失敗すると職を失う「保育園探し」の一寸先は闇 秋の気配が深まると「保活」追い込みの季節です。都市部で働く母親にとって、子供を保育園に入れる活動「保活」は、失敗すると仕事… 子育てがリスクになる社会はおかしくないか 働く親にとって大きな問題は、保育所や学童保育が終わる午後6〜7時ごろ以降、誰かが子どもの世話をしなければならないことです。… 産みにくく働きにくいままの国・日本は幸せか 「産みたい」「仕事を続けたい」「同僚に迷惑かけたくない」「復帰できるかな」「辞めようかな」−−希望と不安をいくつも抱えて、…