「顧客を明確にするのが販売の第1歩」(執筆者の金子裕子さん、右から2人目)
「顧客を明確にするのが販売の第1歩」(執筆者の金子裕子さん、右から2人目)

 良い製品やサービスができたら、なるべく多くの人に知ってもらい、なるべく高い値段で買ってもらいたいと考えるものです。でも、「多くの人に高く売りたい」と漠然と考えるだけでは、商品やサービスは売れません。誰にいくらで売るかを具体的にイメージし、働きかけることが必要です。

 今回は「製品を誰に売るのか?」をテーマに、経営を考えます。

 製品やサービスは、販売する対象者や対象となる層を明確にして、その人たちにアピールすることが必要です。顧客を明確にするためには、市場を細分化(Segmentation)し、対象とする顧客を決め(Targeting)、対象となる顧客の心の中に製品イメージを明確にすること(Positioning)が必要です。これを各工程の頭文字から「STP分析」といいます。

 まず、市場を細分化することで、自社のターゲットを明確にします。市場をどのように切るかが、差別化の源泉ともなります。セグメンテーションの方法としては、人口統計、地理的要因(商圏)、心理的属性による分類があります。

 人口統計的な分類とは、年齢・性別・職業・人種・学歴・婚姻区分・収入などに基づく分け方です。

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金子裕子

公認会計士、新日本監査法人シニアパートナー

1989年太田昭和監査法人(現新日本監査法人)入所。2003~06年、金融庁総務企画局企業開示課に出向し、監査基準の改訂等に携わる。公認会計士試験監査論試験委員(10~14年)などを務める。主な著書(いずれも共著)に 「キラキラ女性経営者を目指す! 会社経営の教科書」(14年)、「こんなときどうする? 引当金の会計実務」(14年)、「連結子会社の決算マニュアル」(13年)。