高齢化時代の相続税対策

遺産分割を拒み、争い続けた姉妹の15年戦争

広田龍介・税理士
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 これまで多くの相続手続きにかかわった経験から、私は一番の相続対策は「争族トラブル対策」だと感じている。事例を交えて説明しよう。

 相続が生じると、相続人同士で遺産分割を話し合う必要が出てくる。遺産分割によって財産の取得者(相続人)が特定され、取得財産額が確定する。これを条件として、居住用・事業用の土地に対する小規模宅地の評価減や、配偶者の税額軽減の規定を設けている。

 相続人同士とは、言い換えると家族のこと。「争族」とはほとんどの場合、遺産分割の話し合いでもめることを指す。もし出口の見えない争いごとになれば、家族は分裂してしまう。精神的、経済的にもその負担は計り知れない。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。