海外特派員リポート

子供の長所をほめまくる、これが米国流の教育だ!

平地修・毎日新聞経済部部長(元ワシントン特派員)
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米国の小学校の授業風景。グループごとにさまざまな課題に取り組む
米国の小学校の授業風景。グループごとにさまざまな課題に取り組む

 仁王立ちである。先日、私の5歳の長女が幼稚園の遠足に行った時のこと。約20人の園児たちがかわいらしい仕草で「ニョキニョキニョキ」と「タケノコの踊り」を保護者たちに披露する中、長女は最前列真ん中で正面の先生を見据え、最後まで仁王立ちを貫き通した。理由は「踊りたくなかったから」。

 この行動は、もちろん彼女の頑固な性格によるところが大きい。しかし、昨年9月まで3年間の米ワシントン近郊メリーランド州での暮らしの中で、日本の保育園に当たる「プリスクール」に通っていた影響もあると思わざるを得ない。

 「この子はとてもdecisive(断固としている)で、independent(独立している)よ。すばらしいわ」。保護者面談で、プリスクールの女性教諭は満面の笑みで長女を絶賛した。嫌だと思ったことは絶対にやらず、プリスクールでも何もせずにごろごろしていることもあると妻から聞いていたので教諭の言葉に驚いた。

 教諭いわく、「彼女はやりたいことと、やりたくないことを知っている。自分を持っているのよ」。私には単なるわがままにしか思えないのだが、学校では無理に他の子供たちと同じことをやらせるようなことは決してしない。とにかく子供たちの長所をとらえては、ひたすらほめるのが米国流なのだ。

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平地修

毎日新聞経済部部長(元ワシントン特派員)

1968年北九州市生まれ。早稲田大学法学部卒。92年毎日新聞に入社。西部本社筑豊支局、熊本支局、福岡報道部、西部本社経済部を経て、05年に東京本社経済部。金融や財政、エネルギーや通商政策などを担当。11年10月にワシントン特派員として赴任。14年10月に帰国し、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)交渉の取材などに当たる。20年4月から現職。