第三者委報告書が明かさなかった謎(1)
東芝の不正会計の謎は深まるばかりだ。なぜ、東芝の歴代社長は、あれほど執拗(しつよう)に利益水増しを部下に求めたのか。なぜ、監査法人は利益水増しに「気付かなかった」のか。
当編集部は、7月21日に全容が公表された第三者委員会の報告書の中身を3回にわたってリポートした。しかし、謎は報告書を何度読んでも解き明かされない。そこで我々は発想を逆転させた。報告書に書かれていないことにこそ、東芝不正会計の真相が隠されているのではないか、ということだ。
報告書は東芝の歴代社長が過剰な利益を各事業部門の幹部に要求し、不正会計が組織的に行われたと認定した。その責任を取って、田中久雄社長、佐々木則夫副会長、西田厚聡(あつとし)相談役の歴代3社長が21日付で辞任した。
この記事は有料記事です。
残り1734文字(全文2080文字)
投稿にはログインが必要です。
長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
twitter 毎日新聞経済プレミア編集部@mainichibiz
facebook 毎日新聞経済プレミア編集部https://www.facebook.com/mainichibiz
注目コンテンツ