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廃棄率0.1%の「玉子屋仕出し弁当」の秘密

菊池玲子・公認会計士

業績を伸ばす取り組み(4)

 鮮度が重要な食料品や流行がある衣料品の売れ残りは、廃棄につながります。それは売り上げが計上されないだけではなく、在庫が丸損になるということ。これに対し経営者はどんな対策をとっているのか、弁当業界を例に見てみましょう。

 仕出し弁当業界大手の玉子屋(東京都大田区)の販売数量は1日6万食です。1食450円の日替わりでメニューは1種類、10食以上注文の会社に対応します。

 玉子屋が支持される秘密は、ドライバーによる情報収集にあります。玉子屋は「リターナル」、すなわち繰り返し利用する弁当箱を用いているのです。そして、弁当箱の回収時にドライバーが顧客の生の声を収集してくるのです。食べ残しもチェックできます。これらを社内で共有して、その後のメニューにフィードバックするのだそうです。

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公認会計士

2000年センチュリー監査法人(現・新日本監査法人)に入る。小売業、製造業、公益法人等の監査業務や上場支援業務に従事後、現在は、パブリック関連のアドバイザリーサービスを提供している。著書に「キラキラ女性経営者を目指す! 会社経営の教科書」(2014年、共著)など。