決算書で読み解く企業のリアル

「爆買い」が支える百貨店各社の収益力

高下淳子・税理士
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伊勢丹新宿店
伊勢丹新宿店

 今回は、百貨店を経営する大手3社の収益力を比較します。前回と同様、三越伊勢丹ホールディングス、J.フロントリテイリング、高島屋を取り上げます。そして、百貨店などの小売業に固有の負債科目であるポイント引当金、前年比の売り上げ動向も見ておきましょう。

 まず、各社の連結ベースでの「総資産経常利益率」を見てみましょう。図を参照してください。

 総資産経常利益率(=経常利益÷総資産)は、いくらの総資産を投入して、どれほどの経常利益を稼いだかを示す経営活動の成果です。分母の総資産は、期首と期末の総資産の平均とします。

 会社経営で保有資産を有効に活用した結果のリターン、つまり事業活動全体の利回りといえます。もし、総資産経常利益率より、金融商品に投資した方が利回りが高いなら、保有資産を全て売り払って金融商品で運用した方が効率が良く、楽にもうかるという話になります。

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高下淳子

税理士

税理士・米国税理士・ファイナンシャルプランナー。外資系コンサルティング会社(監査法人)に勤務ののち独立開業。税務会計顧問業、経営コンサルティング業の他、各地の金融機関、シンクタンク等の講演・セミナー講師、企業内研修の企画実施などで活躍している。著書に「とにかく、みんなで考えよう! 日本の借金 わが家の税金 わたしの年金」(中央経済社)などがある。