対談する松下電器産業社長の松下幸之助氏=大阪市で、1958年撮影
対談する松下電器産業社長の松下幸之助氏=大阪市で、1958年撮影

政治・経済良い物をより高く売る経営

松下電器の下請け企業を救った「ウラケン」とは

中村智彦 / 神戸国際大学教授

 数年前、パナソニック(旧松下電器産業)の協栄会企業の経営者たちと話をする機会があり、以前から疑問に思ってきた質問をぶつけたみた。なぜ、松下電器産業の専属企業だったにもかかわらず、現在も国内生産拠点を守りつつ、経営を継続できているのか、である。

経営を継続できた社長たちの本音

 1970年代、多くの大企業にとって製造力の強化は急務だった。下請け企業を囲い込んで系列化を図り、生産能力を拡大した。下請け企業を協力会社として組織化し、専属の度合いを上げさせたのだ。

 「協栄会の会員企業さんは、売り上げのほぼ全てを松下電器産業に依存していましたよね。松下電器産業もそ…

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中村智彦

中村智彦

神戸国際大学教授

1964年、東京都生まれ。88年、上智大学文学部卒業。96年、名古屋大学大学院国際開発研究科博士課程修了。外資系航空会社、シンクタンクで勤務。大阪府立産業開発研究所、日本福祉大学経済学部助教授を経て、現職。専門は中小企業論と地域経済論。中小企業間のネットワーク構築や地域経済振興のプロジェクトに数多く参画し、日テレ系「世界一受けたい授業」の工場見学担当も務める。

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