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地方創生のモデルを作った「しまんと地栗」

小高朋子・旅食ライター・カメラマン
甘くて大粒「しまんと地栗渋皮煮」=小高朋子撮影
甘くて大粒「しまんと地栗渋皮煮」=小高朋子撮影

 ふっくらと丸く、ずっしりとした大粒の実が食欲をそそる。「しまんと地栗(じぐり)」をご存じだろうか。香りも甘みも強いのが特徴で、高知県中西部の「日本最後の清流」といわれる四万十川中流域でとれる一品だ。

大きさに驚く地栗の渋皮煮

 まず、その大きさに驚く。通常のクリが1粒20グラム前後のところ、「しまんと地栗」の重さは平均25グラム。大きいものになると50グラムを超すものもある。蒸すことで糖度は19〜20度になり、メロンの甘さを上回る。

 クリの甘さを最大限に引き出すよう、少量の砂糖で煮詰め、形のきれいなクリだけを選んだ「しまんと地栗渋皮煮(特)」(固形量250グラム、3500円・税込み)は、ギフトとしても喜ばれる一品だ。

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旅食ライター・カメラマン

1982年、神奈川県生まれ。アパレル業界、映像製作会社を経て、フリーランスに。持続可能なモノづくりの可能性を求めて各地を巡り、地域の食文化、工芸品、産業などを取材し、写真、映像も用いてその魅力を紹介している。現在、農業者向けのビジネススクール(オンラインアグリビジネススクール)にかかわり、各地の農業現場の取材を担当。旅と、おいしい食べものと日本酒が何よりも好き。