
VWと手が切れたスズキの行方を占う(1)
スズキと独フォルクスワーゲン(VW)との資本・業務提携の解消が決まった。スズキがロンドンの国際仲裁裁判所に提訴してから4年弱もの時間が費やされての「離婚成立」だった。世界的に環境規制が強化されるなか、環境技術をめぐる提携は増えてきた。だが、今回の解消は国際的な大型提携の難しさを露呈した。スズキは、今後どんな生き残り戦略を描くのか。
スズキが抱える課題は二つある。すなわち、「環境技術の“師”の不在」、そして「VWから買い戻す株式を…
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永井隆
ジャーナリスト
1958年群馬県桐生市生まれ。明治大学卒。東京タイムズ記者を経て、92年にフリージャーナリストとして独立。「サントリー対キリン」(日本経済新聞出版社)など著書多数。