青春小説の系譜

村上春樹「ノルウェイの森」 死と生のはかなさ

鶴谷真
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作品に登場する井の頭公園=東京都武蔵野市
作品に登場する井の頭公園=東京都武蔵野市

 「僕」は直子に一緒に暮らそうと誘う。<直子は僕の腕にもっとぴったりと身を寄せた。「そうすることができたら素敵でしょうね」と彼女は言った>。恋人の喪失に苦しむ直子と、彼女を愛する「僕」ことワタナベ。「僕」は一方で、元気かつ苦労人の緑とも愛し合う。若い生と死を切々と描くのが村上春樹「ノルウェイの森」(1987年)だ。

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鶴谷真

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、京都支局や東京本社学芸部などを経て22年から大阪本社地方部。