青春小説の系譜

村上春樹「ノルウェイの森」 死と生のはかなさ

鶴谷真・毎日新聞学芸部記者
  • 文字
  • 印刷
作品に登場する井の頭公園=東京都武蔵野市
作品に登場する井の頭公園=東京都武蔵野市

 「僕」は直子に一緒に暮らそうと誘う。<直子は僕の腕にもっとぴったりと身を寄せた。「そうすることができたら素敵でしょうね」と彼女は言った>。恋人の喪失に苦しむ直子と、彼女を愛する「僕」ことワタナベ。「僕」は一方で、元気かつ苦労人の緑とも愛し合う。若い生と死を切々と描くのが村上春樹「ノルウェイの森」(1987年)だ。

この記事は有料記事です。

残り1625文字(全文1783文字)

   

ご登録日から1カ月間は100円

いますぐ登録して続きを読む

または

登録済みの方はこちら

鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。