海外特派員リポート

オバマ政権の石炭火力「禁止方針」に内外から反発

清水憲司・毎日新聞経済部副部長(前ワシントン特派員)
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米議会議事堂(右)と全米鉱業協会が入るビル(左)=米ワシントンで2015年8月、清水憲司撮影
米議会議事堂(右)と全米鉱業協会が入るビル(左)=米ワシントンで2015年8月、清水憲司撮影

 オバマ米大統領は8月、地球温暖化対策の柱として、二酸化炭素の排出量の多い石炭火力発電の新設を事実上禁止する方針を発表した。中国とともに大量の温室効果ガスを排出してきた米国では近年、干ばつや洪水、山火事が多発している。残り任期が1年半を切ったオバマ氏は政権の遺産(レガシー)にしようと腕まくりする。ただ、米国は世界最大の石炭埋蔵国。地域によっては石炭への依存度が高く、衰退に追い打ちがかかる石炭産業や産炭州からは悲鳴も上がる。

 「ここが地球温暖化のインパクトを知るうえで何よりの場所だ」。9月上旬、アラスカ州を訪ねたオバマ大統領は、年々後退する氷河を見て回り、自らの温暖化対策に支持を訴えた。各地で大規模な干ばつ、山火事、洪水が相次いでいることをあげ、「生活や経済にいかに大きな影響を与えるかを示すサインだ」と危機感をあらわにした。

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清水憲司

毎日新聞経済部副部長(前ワシントン特派員)

 1975年、宮城県生まれ。高校時代まで長野県で過ごし、東京大学文学部を卒業後、99年毎日新聞社に入社。前橋支局を経て、東京経済部で流通・商社、金融庁、財務省、日銀、エネルギー・東京電力などを担当した。2014~18年には北米総局(ワシントン)で、米国経済や企業動向のほか、通商問題などオバマ、トランプ両政権の経済政策を取材した。