高齢化時代の相続税対策

孫を喜ばせたい高齢者に大反響「一括贈与」1500万円

広田龍介・税理士
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贈与編(3)

 2013(平成25)年4月に開始された教育資金贈与は、30歳未満の子供や孫の教育資金にあてるため、父母や祖父母が金融機関に金銭を信託すると、1500万円まで贈与税が非課税となる規定だ(ただし、スポーツ、芸術など習い事やそれに伴う施設使用料など学校等以外への支出は500万円が限度)。

教育資金はもともと非課税だが一括贈与で少しお得に

 子や孫の喜ぶ顔を見たいと、多くの高齢者が銀行で信託契約を結び、その累計件数は15年3月末時点で11万8554件、設定金額は15年1〜3月だけで1057億円にも達している(信託協会4月28日発表資料から)。高齢者世代の金融資産を若い世代に移転することを狙ったこの規定に、どれほど大きな反響があったかがわかる数字だ。

 子供の教育資金に悩む親世代を祖父母が支援し、人材育成に寄与させ、さらに経済活性化につなげる目的で創設されたが、意外と知られていない事実がある。それは、教育資金の贈与は、この規定ができる前から非課税、という点だ。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。