経済プレミア・トピックス

<TPP大筋合意>多国間交渉はなぜ難航したのか?

横山三加子・毎日新聞欧州総局特派員(ロンドン)
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2国間協議後、最初の延長決定を明らかにする甘利氏(右)とフロマン氏=横山三加子撮影
2国間協議後、最初の延長決定を明らかにする甘利氏(右)とフロマン氏=横山三加子撮影

 環太平洋パートナーシップ協定(TPP)が米アトランタで開かれた閣僚会合で大筋合意した。毎日新聞経済部で経済産業省を担当する筆者(横山三加子)は、交渉開始の前日にアトランタに入り、10月5日の大筋合意発表に至る過程をつぶさに見た。貿易担当記者のアトランタ滞在記を報告する。(写真は横山三加子撮影)

あっさり合意を見送ったハワイ会合が脳裏に

 9月29日、成田空港からアメリカン航空のエコノミー席に乗り、ダラス経由で米南部ジョージア州の州都アトランタに入った。今回のTPP閣僚会合の目的は「大筋合意」。だが、取材する私自身、大筋合意への気持ちを高めることができなかった。

 2カ月前の7月末、ハワイで開かれたTPP閣僚会合は大筋合意の機運が高かったが、あっさり見送りが決まった。現地入りせず、日本で取材に当たったが、その「肩すかし感」がトラウマになっていた。

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横山三加子

毎日新聞欧州総局特派員(ロンドン)

1981年、埼玉県生まれ。法政大学社会学部卒。2004年、毎日新聞社に入社。岡山支局、大阪本社経済部を経て13年から東京本社経済部。電機・通信業界、経済産業省や財務省、財界などを担当。19年10月から現職。