戦国武将の危機管理

名門・北条ブランドで関東に覇を唱えた北条氏綱

小和田哲男・静岡大学名誉教授
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戦国大名・北条氏の5代にわたる居城として知られる小田原城=2010年8月30日、澤晴夫撮影
戦国大名・北条氏の5代にわたる居城として知られる小田原城=2010年8月30日、澤晴夫撮影

 小田原城を拠点にした戦国大名北条氏は、鎌倉時代の執権北条氏と区別するため、後北条氏と呼ばれている。初代北条早雲にはじまり、2代氏綱、3代氏康、4代氏政、5代氏直と、5代およそ100年にわたって関東に覇を唱えたことで知られている。

京都の伊勢氏の一族だった早雲

 ところが、初代早雲は、実は名字は北条ではなかったのである。早雲自身、一度も北条とは名乗っておらず、正しくは伊勢新九郎盛時といい、出家して早雲庵宗瑞と号している。そのため、最近は、北条早雲と表記しないで伊勢宗瑞とする傾向にある。

 よく、早雲の出自について、「伊勢の素浪人だった」などといわれることがあるが、それはまちがいで、京都…

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小和田哲男

静岡大学名誉教授

戦国大名・今川氏のお膝元で、徳川家康の隠居先でもあった静岡市で1944年に生まれる。72年、早稲田大学大学院文学研究科博士課程修了。専門は日本中世史。戦国時代史研究の第一人者として知られ、歴史番組でおなじみの顔。趣味は「城めぐり」で、公益財団法人「日本城郭協会」の理事長も務める。主な著書に「戦国の群像」(2009年、学研新書)、「黒田官兵衛 智謀の戦国軍師」(13年、平凡社新書)。公式サイト https://office-owada.com