高齢化時代の相続税対策

法人化の最大の目的は事業の後継者を育てること

広田龍介・税理士
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 相続対策の目的は、次世代にできるだけ多くの財産を承継させること、と考えられている。だから、節税対策を重視するのが一般的だ。先祖から受け継がれた財産を減らさず、無傷で次世代に残す−−それこそが家を守る基本と考えられてきた。

 しかし、バブル経済とその崩壊を経て、財産を残す方法は個人としてではなく、法人化による手法に変化してきている。

 子供たちは、成長と共に親元を離れて自立する。自分の生活が中心で、親の財産がどうなっているかにあまり興味や関心を持たない。親が高齢になり、健康状態に不安を持つようになって初めて、子供たちは相続税について問題意識を持つようになる。だからこそ、財産内容や管理の仕方、取引先との接点を承継させるために、元気なうちに法人化対策を実行することが大切だ。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。