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育休パパを「約200人に1人」に抑えるパタハラ上司とは!?

藤田結子・明治大商学部教授
父親のお迎えに喜び、先生とバイバイをする子供=埼玉県鶴ヶ島市のかこのこ保育園で、関口純撮影
父親のお迎えに喜び、先生とバイバイをする子供=埼玉県鶴ヶ島市のかこのこ保育園で、関口純撮影

 「育児をしない男を、父とは呼ばない」。このコピーを掲げた厚生省(当時)のポスターが話題になったのは1999年。このとき、男性の育児休業取得率は、わずか0.4%でした。

 それから16年、日本で育休を取得する父親は依然少ないままです。2014年の育休取得率は2.3%でした。政府は20年の男性育休取得率13%を目指していますが、大きな隔たりがあります。

 育休取得日数も短く、12年度の雇用均等基本調査では、父親の育休取得期間は2週間未満が60.7%でした。まさに「なんちゃって育休」。1カ月以上長期の育児休暇を取る男性は200人に1人程度で、いわば希少種です。

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明治大商学部教授

東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。