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大女優・原節子さん訃報で週刊誌が期待した「表紙買い」

山田道子・元サンデー毎日編集長
東京劇場の玄関ホールに設置された原節子さんの献花台=2015年11月26日、徳野仁子撮影
東京劇場の玄関ホールに設置された原節子さんの献花台=2015年11月26日、徳野仁子撮影

 「表紙買い、期待できるの?」

 12月1日の火曜日発売のサンデー毎日と週刊朝日を見た時、こう思った。昭和の大女優、原節子さん(享年95)が両誌の表紙だ。原さんが、9月5日に亡くなっていたことが11月25日の水曜日に分かったのだ。

 両誌とも最終締め切りが土曜日なので、表紙、グラビア、記事と展開するのに間に合った。表紙が白黒写真なのは時代的に仕方ない。それにしても、昨年11月10日に亡くなった高倉健さん(享年83)よりも世代は上で、約半世紀前に引退したので高倉さんと違いスクリーンで原さんを見た人は少数派のはず。そのような原さんを表紙にして売り上げにどう影響するかなと考えたのだ。

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元サンデー毎日編集長

1961年東京都生まれ。85年毎日新聞社入社。社会部、政治部、川崎支局長などを経て、2008年に総合週刊誌では日本で最も歴史のあるサンデー毎日の編集長に就任。総合週刊誌では初の女性編集長を3年半務めた。その後、夕刊編集部長、世論調査室長、紙面審査委員。19年9月退社。