
一見、牛肉と見間違うほど赤身の色が深く、肉質は細やか。時間をかけて火を入れた肉のジューシーな脂にコクがあり、甘みのある香りとほどよい歯ごたえが後をひく。この肉の正体は、福島県郡山市「ふるや農園」が育てる「里の放牧豚」だ。
元気に駆け回る健康な放牧豚
山あいの斜面に広がる放牧地に立つと、遠くに豚の姿が見えた。こちらの気配に気づくと、ものすごいスピードで駆け寄ってきた。豚がこんなにも速く走るのかと驚く。そして、人懐っこさがある。
30アール(約3000平方メートル)もある敷地に、たった10頭の豚が放たれていた。一般的な養豚畜舎の面積基準が1頭当たり0.8〜1.2平方メートルと言われるので、ここでは1頭当たり約300倍もの面積を使っていることになる。
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