青春小説の系譜

村上龍「限りなく透明に近いブルー」の刹那と叙情

鶴谷真・毎日新聞学芸部記者
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戦略物資を満載して離陸する輸送機C5Aギャラクシー=米軍横田基地で1972年撮影
戦略物資を満載して離陸する輸送機C5Aギャラクシー=米軍横田基地で1972年撮影

 「ショッキングな芥川賞作家が誕生」「麻薬とロックとフリーセックスにあけくれる青年たちの生活を赤裸々にえがいた」−−。

 毎日新聞は1976(昭和51)年7月6日、朝刊社会面にこう書いた。その前夜あった第75回芥川賞選考会で、村上龍さん「限りなく透明に近いブルー」の受賞が決まったことを報じた記事だ。見出しは、石原慎太郎さんの21年前の受賞作を引き合いに出して「『太陽の季節』以来の衝撃」。ちなみに、社会面トップ記事はロッキード事件の続報だ。

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鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。