
「秘蔵の宿」稲葉なおとさんに聞く(1)
経済プレミアの「街の文化漂う 秘蔵の宿」のコラムが連載開始から8カ月目に入りました。執筆者の紀行作家、稲葉なおとさんに、連載の狙いやホテル業界の現状を伺います。聞き手は今沢真・経済プレミア編集長です。3回に分けて掲載します。【写真・亀井和真】
−−6月から始まった連載は31回を数え、各回1軒ずつホテルを紹介してもらっています。どんなことを意識して原稿を書いているんですか。
◆稲葉なおとさん 原稿は、「泊まる」ことに重きを置いています。今は雑誌にもインターネット上でも「宿」の情報があふれています。でも、泊まってどんな時間を過ごせるのかが伝わる情報って、案外少ないのではないでしょうか。ホテルに取材を申し込む時も、宿の紹介文ではなく、泊まったうえで宿泊記として紀行を書くつもりですと申し上げています。自分で体験したことを読者に伝えたいと思っています。
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紀行作家、一級建築士
1959年、東京都生まれ。東京工業大学建築学科卒。400軒以上の名建築の宿を宿泊・取材。旅行記、小説、児童文学、写真集を発表している。現在も長編小説を雑誌「ダンスビュウ」に連載中。第10回JTB紀行文学大賞奨励賞受賞。主な著書に「匠たちの名旅館」など。近著に「モデルルームをじっくり見る人ほど『欠陥マンション』をつかみやすい」(小学館)。公式サイトでお勧めホテル、名建築の写真を多数公開中 http://www.naotoinaba.com (顔写真の撮影は寺崎誠三さん)
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