世界の乳幼児教育、行ってみたらこうだった!

親もクレームをつけないボストン保育園の対話力

轟麻衣子・株式会社ポピンズ取締役
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保育園の特徴を説明するアメリカの保育士=ポピンズ提供
保育園の特徴を説明するアメリカの保育士=ポピンズ提供

 前回、ご紹介した「ハンプシャーカレッジ・アーリーラーニングセンター」では、保育園の入り口にミッションや保育方針を大きく掲示して、それに共感する保護者に利用してほしいことを打ち出していました。

 それとは別の取り組みをしている保育園がありました。それが、今回の「ソール・アーリーチャイルドフッドセンター」です。米ボストン市内のブルックリン地区にある公営の保育園です。ここには、子供の入園を希望する保護者が受ける「オープン・リーディングセッション」というものがあります。

 これは1回約3時間、5人ほどの保護者が集まり、30ページほどある入園のしおりを保育士と一緒に読み込んでいく場です。日本の保育園で催される大規模説明会とは異なります。保育方針はもちろん、それを掲げる理由や園内のルール、問題が起きた際の対応などをじっくりと伝えるのです。

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轟麻衣子

株式会社ポピンズ取締役

東京都生まれ。12歳で英国の名門寄宿舎学校に入学。1998年、ロンドン大学を卒業後、メリルリンチ(ロンドン)に入社。シャネル(パリ本社、日本支社)などを経て、INSEAD(フランスを拠点とするビジネススクール・経営大学院)でMBAを取得。その後、デビアス(ロンドン)で勤務後、2010年、ポピンズ顧問、12年から現職。2児の母親。