
晩産化と不妊治療(2)
前回、不妊治療とお金の問題について書きました。今回は、「2人目不妊」の問題を取り上げ、仕事と育児と不妊治療の同時進行の厳しい状況について報告します。
晩産化と2人目不妊の悩ましさ
晩産化が進むなか、第2子をなかなか授からず、悩む人が増えています。第1子出産年齢の上昇に伴って第2子を望む年齢も高くなり、加齢によって妊娠しにくくなることがその理由の一つです。
実際に、子供1人の家庭が増えています。国立社会保障・人口問題研究所が2011年に公表した「第14回出生動向基本調査」によると、「最終的な子供の数」が「1人」となった夫婦の割合は、1980年代~2002年には9%前後でしたが、10年には16%に増えました。
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藤田結子
明治大商学部教授
東京都生まれ。慶応義塾大を卒業後、大学院留学のためアメリカとイギリスに約10年間滞在。06年に英ロンドン大学で博士号を取得。11年から明治大学商学部准教授、16年10月から現職。専門は社会学。参与観察やインタビューを行う「エスノグラフィー」という手法で、日本や海外の文化、メディア、若者、消費、ジェンダー分野のフィールド調査をしている。
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