
シャープ・鴻海 本格交渉の裏側(2)
経営再建に向けた支援先として、シャープが台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業を相手に、本格的に交渉を進めている主な理由は四つある。
「鴻海案の出資規模が大きい」「液晶や白物家電など事業の切り売りを前提としていない」という2点について、「シャープ・鴻海 本格交渉の裏側(1)」で説明した。そして、三つ目の理由は、鴻海が、社員および現経営陣の体制維持について強く訴えていた点だ。
鴻海側には、シャープの技術や人材をそのまま取り込むことで、シャープのブランドを継続させ、鴻海にはないブランド事業を展開したいとの思惑がある。
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大河原克行
ジャーナリスト
1965年、東京都生まれ。IT業界の専門紙「週刊BCN(ビジネスコンピュータニュース)」の編集長を務め、2001年フリーランスジャーナリストとして独立。電機、IT産業を中心に幅広く取材、執筆活動を行う。著書に「ソニースピリットはよみがえるか」(日経BP社)など。
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