ITが変えるビジネスの近未来 フォロー

タブレットで顧客開拓「警備機器も魚もプレゼンも」

林信行・ITジャーナリスト
北海道小樽市の川嶋鮮魚店は、iPad1枚で魚を売り歩く「何処でも、魚屋」を展開している
北海道小樽市の川嶋鮮魚店は、iPad1枚で魚を売り歩く「何処でも、魚屋」を展開している

 スマートフォンやタブレットの登場で、それまでITと縁がなさそうだった業界のIT化が一気に進んでいることを紹介する本連載。前回からは個別の業界事情ではなく、スマートフォンやタブレットのどんな特性が変化をもたらしているかにスポットライトを当てている。

実機の使用感をタブレットのアプリで再現

 タブレットは何百ページの資料、何十冊の資料を入れても重さが数百グラムのまま変わらないという特徴から、営業職の人の人気が高い。すでに会社が資料を電子化していれば、それらをタブレットに移しておけばよいだろう。他の商品の情報などもすぐに呼び出して相手に見せることができる。

 だが、どうせタブレットを使うならと、紙にはできない表現に挑戦する企業も多い。

この記事は有料記事です。

残り1637文字(全文1953文字)

ITジャーナリスト

1967年生まれ。アップルやグーグルの動向や技術、製品を継続的に取材対象としており、情報技術分野のテクノロジーに明るい。近年は、自動車やファッションなどのさまざまな業界におけるIT活用の取り組みに関心を持ち、人々の暮らしや社会にもたらす変化をテーマとしている。著書多数。