高齢化時代の相続税対策

引き継いだ鉄工所を分裂させたある兄弟の「争族」

広田龍介・税理士
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 日本の高度経済成長を支えた無数の中小企業。都内のAさんが昭和20年代に起こした鉄工所も、そんな会社の一つだった。順調に業績を伸ばし、その後従業員50人を数えるまでに成長した。

 父親のAさんの後ろ姿を見て育った長男と次男は、大人になったら父の仕事を手伝おうと考え、工業高校に進んだ。そして卒業後、父の会社に入社した。子供は家業を手伝うのが当たり前と考えられていた時代のことだ。近所の人たちや同業者からもうらやましく思われていた。

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広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。