世界の乳幼児教育、行ってみたらこうだった!

結果ではなく努力を褒めるのがスタンフォード流

轟麻衣子・株式会社ポピンズ取締役
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キャロル・ドゥエック教授の講義の様子。左がドゥエック教授=ポピンズ提供
キャロル・ドゥエック教授の講義の様子。左がドゥエック教授=ポピンズ提供

 今回のスタンフォード大学研修では、大手IT企業の企業内保育所などを視察するとともに、同大心理学部の子供のやる気に関する研究の世界的権威である、キャロル・ドゥエック教授の講義を受けました。ドゥエック教授は、その研究成果をまとめた「マインドセット 『やればできる!』の研究」(草思社)という本も出版しています。スタンフォード大学編の最後に講義の内容をご紹介します。

 ドゥエック教授の研究対象は、人々の考え方や行動の仕方の基本的な枠組みであり、自著の書名でもある「マインドセット」です。マインドセットには、「しなやかマインドセット」と「硬直マインドセット」の二つがあり、人はそれぞれ両方を持ち合わせています。ただ、その二つの割合の違いによって人生を前向きに捉える、あるいは否定的に感じて萎縮する、といった考えや行動が表れるのです。

 硬直マインドセットとは、人は生まれながらに持つ能力の総量が決まっていて、それ以上は伸びないという意識や行動を指します。一方、しなやかマインドセットとは、能力に限界を設けることなくやればやるほど伸びていく意識や行動をいいます。ドゥエック教授は、いかに人々がしなやかマインドセットを高めていくかを探究しているのです。

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轟麻衣子

株式会社ポピンズ取締役

東京都生まれ。12歳で英国の名門寄宿舎学校に入学。1998年、ロンドン大学を卒業後、メリルリンチ(ロンドン)に入社。シャネル(パリ本社、日本支社)などを経て、INSEAD(フランスを拠点とするビジネススクール・経営大学院)でMBAを取得。その後、デビアス(ロンドン)で勤務後、2010年、ポピンズ顧問、12年から現職。2児の母親。