30歳ではじめる資産形成

日本の景気を左右する「個人消費」と「設備投資」

横山邦男・前三井住友アセットマネジメント社長
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 景気を見るうえで大切な経済指標は、六つあります。「国内総生産(GDP)」「個人消費」、鉱工業指数や日銀短観に代表される「企業活動」、完全失業率と有効求人倍率といった「雇用環境」「物価」、そしてマネタリーベースなど「金融関連」です。

 前回の当コラム「『完全失業率3.2%』は人手不足で好景気なのか」で、最も重要な指標の一つである「国内総生産(GDP)」について説明しました。今回は、残る五つを説明します。まず、国の経済規模を表すGDPのなかで、6割を占める「個人消費」です。

 個人消費に関連する指標としては、大型消費の動向を示す「新築住宅着工戸数」(国土交通省の統計)と「自動車販売額」(経済産業省)、ぜいたく品の動向は「百貨店売上高」(日本百貨店協会)、日常必需品の動向は「小売業販売額」(経済産業省)に注目します。いずれも対前年同月比の伸び率を見ます。

 基本的に、小売業販売額は日常必需品の動向を示すため、景気の浮沈による影響は比較的軽微ですが、新築住宅着工戸数や自動車販売額などの大型消費、あるいは百貨店売上高で示されるぜいたく品消費は、景気の影響を受けやすくなります。

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横山邦男

前三井住友アセットマネジメント社長

東京大学卒、1981年に住友銀行(現三井住友銀行)入行。日本郵政専務執行役、三井住友銀行常務執行役員を歴任し、2014年4月から三井住友アセットマネジメント社長、16年6月から日本郵便社長。住友銀行とさくら銀行の合併によるメガバンク誕生の際に腕を振るった金融界のビッグネーム。著書に「今こそはじめる資産形成」(幻冬舎メディアコンサルティング)がある。