
2015年から16年にかけて、都心部では平均坪単価(3.3平方メートルあたり)1000万円、つまり100平方メートルの3LDK、4LDKで3億円という水準の物件が現れた。また、東京郊外の川崎・武蔵小杉や横浜市のみなとみらい、さいたま市の浦和、JR中央線沿線の東京・国分寺といった郊外拠点エリアでも、坪単価330万円、すなわち70平方メートルの2LDK、3LDKで7000万円−−を超える新築マンションが目立ち始めた。
そんな価格で売れるのかな、と不動産のプロたちも疑問を抱く価格設定だが、いずれも販売は好調。世の中にはお金を持っている人が多いのだなあ、と驚く状況が生まれている。
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櫻井幸雄
住宅ジャーナリスト
1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。