この酒場この一品

「炙り燗」と「筋子納豆ごはん」ですてきな“味変”を

印束義則・ライター
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おちょこの中心を5〜7秒あぶる「炙り燗(あぶりかん)」(400円税別)
おちょこの中心を5〜7秒あぶる「炙り燗(あぶりかん)」(400円税別)

 “味変”とは、料理に途中で調味料などを加え、本来の味とは異なるおいしさを楽しむ食べ方のこと。最近、よく使われるが、日本酒にも味変があることをご存じだろうか?

 東京・荒木町の「青森PR居酒屋 りんごの花」(東京都新宿区荒木町、東京メトロ丸ノ内線四谷三丁目駅徒歩5分)の「炙り燗(あぶりかん)」(400円税別、以下同)がそう。メニュー表で「熱燗? ぬる燗? それとも……炙り燗」とうたっており、「おちょこに入れた日本酒をバーナーで炙る、新しい味わい方」とも書かれている。

 「炙り燗」とはいったいどんな日本酒なのか、ものは試しに注文してみた。すると、おちょこに入った日本酒の表面を、バーナーで軽くあぶるのだ。時間にして5〜7秒のこと。そして、「あぶることで表面のアルコールがとび、まろやかになります。下の方は元のお酒のキリッとした味わいのままなので、上との味の違いを楽しんでください」という口上が付く。

 最近は客席で、バーナーを使って料理をあぶる店も増えてきたが、ドリンクをあぶる発想はなかった。当然ながら、「アルコールがとんでしまうのでは?」という不安も。そこでお店では、料理でよく使う火力の強いバーナーではなく、火力がそれほど強くないホビー用のバーナーで、表面のアルコールがとぶ程度に軽くあぶっている。

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印束義則

ライター

1966年福岡県生まれ。飲食店専門誌を多数発行する旭屋出版で「すしの雑誌」など専門誌、ムック編集に携わり、独立後はライターとして幅広く活躍。これまでに取材した飲食店は2000店以上、ローカル立地の繁盛店などニッチな飲食店情報に強い。「月刊近代食堂」(旭屋出版)に「ローカル実力店の強さの秘訣」「繁盛店を作るメニュー表」、「日本外食新聞」(外食産業新聞社)に「二等立地…地方立地…ありえない立地 印束義則の繁盛店実況中継」を連載中。