くらし高齢化時代の相続税対策

「母の遺産4000万円」でのけ者にされた長男の怒り

広田龍介 / 税理士

 家族の誰かが亡くなると、ただ悲しむだけではすまない。葬儀を取り仕切り、その後さまざまな手続きに追われる。その実務的な忙しさの中で、悲しみはしだいに癒え、追憶に変わっていくものだろう。

 ところが、今回紹介するケースは、そうならなかった。父母の死をきっかけに家族への不信感が一気に噴き出したのだ。

父親が「母さんの財産はない」とうそ

 東京都内に住むA男さんは3年前、母親を亡くした。父親はその時、長男のA男さんと長女である姉に「母さんの財産はなかった」と話した。

 A男さんは以前、母親が実家からいくばくかのお金を相続したと聞いたことがあった。ただし細かいことはま…

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広田龍介

広田龍介

税理士

1952年、福島県いわき市生まれ。85年税理士登録。東京・赤坂で広田龍介税理士事務所を開設。法人・個人の確定申告、相続税申告、不動産の有効活用などを中心に幅広くコンサルティング活動を続けている。相続税に関する講演やセミナーも開催している。

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