辻野晃一郎の「世界と闘え」

「アルファ碁」を育てた人工学習知能「DQN」の正体

辻野晃一郎・アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO
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「YouTube」向けに、イ・セドル九段とアルファ碁の第3局を解説するマイケル・レドモンド九段(右)=日本棋院提供
「YouTube」向けに、イ・セドル九段とアルファ碁の第3局を解説するマイケル・レドモンド九段(右)=日本棋院提供

 3月9~15日に韓国のソウルで、100万ドルを懸けて人間対人工知能の囲碁対局が行われた。結果は人工知能「AlphaGo(アルファ碁)」が、韓国人プロ棋士イ・セドル九段に対し4勝1敗で勝ち越し、囲碁界のみならず各方面に大きな衝撃が走った。

 この対局の前にも、昨年10月、アルファ碁は欧州チャンピオンで中国出身のファン・フイ氏と対戦し、5戦全勝した。ファン氏は中国で二段の腕前なのに対し、イ九段は文句なしの世界トップクラス棋士だ。「魔王」とも呼ばれ、定石にとらわれない独創的かつ攻撃的な棋風で知られている。そのイ氏が、「無力な姿を見せて申し訳ない」と肩を落とした。

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辻野晃一郎

アレックス株式会社代表取締役社長兼CEO

1957年福岡県生まれ。84年、慶応義塾大学大学院工学研究科を修了し、ソニー入社。VAIOなどの事業責任者、カンパニープレジデントを歴任。2007年、グーグルに入社し、その後、グーグル日本法人代表取締役社長に就任。10年4月にグーグルを退社し、アレックス株式会社を創業。著書に「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」(新潮社)、「リーダーになる勇気」(日本実業出版社)、「『出る杭』は伸ばせ! なぜ日本からグーグルは生まれないのか?」(文芸春秋)などがある。