企業ブースに向かう学生たち=マイナビ合同会社説明会で、竹内紀臣撮影
企業ブースに向かう学生たち=マイナビ合同会社説明会で、竹内紀臣撮影

スキル・キャリア新しゅうかつ日記2016

内定したが行きたい会社はほかにもたくさん

内山勢 / 毎日新聞編集委員

 3月下旬、冠婚葬祭系ベンチャーに内定した金子冬美さん(21)=東京の私大文系学部4年=は4月に入って、改めて社長と面談した。社長は「プランナーとしてがんばってもらいたいが、同時に広報としても活躍してほしい」と言った。

 読書家で書くことも好きな金子さんに、会社のイメージを左右する広報の仕事を任せたいと言ってくれたのだ。期待がヒシヒシと伝わってきて、ありがたいと思った。

 「人のストーリーに関わる仕事をしたい」が、金子さんの職業観。社長との面談の前には、人事部長からもメールをもらった。「あなたなら、ストーリーに関わって新たな物語をつむいでいけると思う」。自分を見てくれている会社だと思った。

 ただ、金子さんには「就活を最後までやり遂げたい」という思いがある。社長や人事部長にそのことを伝えると、2人は「納得するまで待つ」とも言ってくれた。「なんていい会社なんだ」と、胸が熱くなった。

ESで喜びESで落ち込む毎日

 社長面談の間切ってあったスマートフォンの電源を入れると、メールが大量に届いていた。その中に、マスコミ志望の友人からのメールがあった。「面接の連絡来てる?」

 「え? やばい」と焦って探すと、未読の山の中に埋もれていた。「あー、来てた! やっぱり興奮しました」

 金子さんは最近、徹夜に近い状態が続いている。マスコミのエントリーシート(ES)を書くのに忙しいからだ。寝不足状態でいるところに、出版社からES通過の連絡が来ないし、友人が「通過した」と聞いてイライラが募った。

 「なんで? 私は書類で嫌われたわけ?」と落ち込み、家族や友人にあたってしまった。出版社からはその後ES通過の知らせが届いたが、就職先が決まるまで、この気持ちの揺れは続くだろう。

 <次回の「新しゅうかつ日記2016」は4月23日掲載予定です>

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内山勢

内山勢

毎日新聞編集委員

1983年、毎日新聞社入社。山形支局を振り出しに、週刊「サンデー毎日」、大阪本社社会部、東京経済部各記者、週刊エコノミスト編集委員、BS11プロデューサーなどを経て、2010年4月から、毎日新聞夕刊紙面の「キャンパる」編集長兼編集編成局編集委員兼「教育と新聞」推進本部委員。宇都宮大学客員教授。

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