プロが読み解くニッポン経済

経済復活に避けて通れない「柔軟な雇用制度実現」

平野英治・メットライフ生命副会長・元日銀理事
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参議院・財政金融委員会で質問を聞く安倍晋三首相。右は黒田東彦日銀総裁=2016年3月24日、藤井太郎撮影
参議院・財政金融委員会で質問を聞く安倍晋三首相。右は黒田東彦日銀総裁=2016年3月24日、藤井太郎撮影

 金融、財政、構造改革に関する施策を通じて日本経済を再生させる努力を3年にわたって続けながら、アベノミクスはいまだに日本人を長期にわたるデフレマインドから脱却させることに成功していない。これはなぜだろうか。

 その理由の一つは、経済成長の重要な推進力である個人消費がいまだに伸び悩み、消費者マインドが低迷していることである。消費者マインド低迷の理由は何だろうか。最も重要な要素を指摘するとすれば、筆者は雇用システムにあると考える。

 低い生産性と高コストな年功序列型労働システムを抱えるなか、政府の旗振りにもかかわらず、企業は大幅な…

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平野英治

メットライフ生命副会長・元日銀理事

1950年生まれ。73年、一橋大学経済学部を卒業後、日本銀行に入行。33年あまりの勤務で国際局長や国際関係担当理事を歴任した。金融政策、国際金融の専門家で、金融機関の監督にも手腕をふるった。2006年に日銀理事を退任後、トヨタ自動車グループのトヨタファイナンシャルサービス株式会社に転じ、14年6月まで副社長を務めた。同年9月、メットライフ生命保険日本法人の副会長に就任。経済同友会幹事としても活動している。