東芝問題リポート

米原子力大手買収を失敗と認めない東芝の詭弁

編集部
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米ニューヨークのタイムズスクエアで、2012年撮影
米ニューヨークのタイムズスクエアで、2012年撮影

 東芝が4月26日に開いた記者会見は静かに始まり、静かに終わった。子会社である米原子力大手、ウェスチングハウスを含む原子力事業の資産価値を見直し、2600億円の損失を計上する「減損」と呼ばれる会計処理を行った、との内容である。

 なぜ静かな会見だったのか。大手各紙が、この日に東芝がウェスチングハウスの減損を発表すると事前に報道していた。このため意外感がなかったからである。さらに、医療機器子会社をキヤノンに売却することが決まっており、その売却益で、原子力事業の減損で生じた大穴を補うメドが立っていたことも大きい。

 静かな会見だったが、内容は極めて重大である。ウェスチングハウスは東芝が2006年、約5400億円をかけて買収した。その際に、将来の収益性を見込んで「のれん」と呼ばれる資産を約3500億円計上した。

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編集部

長く経済分野を取材してきた川口雅浩・毎日新聞経済部前編集委員を編集長に、ベテラン・若手編集者が経済・社会の最新情勢を追います。
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