
金融商品の基礎知識(1)
筆者は、インフレの可能性が高まりつつあると痛感しています。
バブル崩壊後の長期にわたるデフレで、インフレに対する備えを怠るようになっている人が多いようです。「インフレは忘れた頃にやってくる」ということかもしれませんから、油断は禁物です。
日銀総裁の決意は侮れない
まず、日銀総裁が2%のインフレ率を目指すと宣言していることを侮ってはいけません。日銀総裁のもくろみが外れて2%の達成に時間がかかっていますが、達成されるまで追加緩和策を含めて執念を持ってさまざまな手段に訴えてくると考えておいた方が良いでしょう。となると、いつかは2%に達するでしょう。
仮に2%に達しない場合でも、安心はできません。その場合には極端な緩和が続くことになるからです。たとえばインフレ率が10年間続けて1%だとすると、預金金利はゼロが続きますから、預金が10%目減りすることになります。インフレ率は、現在でも原油価格暴落の影響を除くと1%程度ありますから、これは決してあり得ないシナリオではないでしょう。
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