20年後の暮らしとお金

インフレに強い株式や外貨への分散投資も検討しよう

塚崎公義・久留米大学商学部教授
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 日本人の金融資産は、銀行預金が中心です。米国人が株式を比較的多く持っているのと対照的です。「株式投資は損をする可能性があるが、銀行預金は安全だから」ということなのでしょう。しかし、本当に銀行預金は安全なのでしょうか?

 たしかに銀行が倒産することは、まれでしょう。しかも、万が一銀行が倒産しても元本1000万円までの預金とその利息は、預金保険機構が保証してくれます。1000万円以上の金融資産を持っているお金持ちも、複数の銀行に分けて預けておけば、預金保険機構が保証してくれます。

 しかし、注意を要する点も少なくありません。まず、外貨預金は、預金保険の対象ではありません。次に投資信託は、銀行で購入したものであっても、預金ではないので、値下がりによって損をすることがあり得ます。銀行が売っているものだから絶対大丈夫で、損することはないと考えている高齢者も多いようですが、そうではありません。

 犯罪にも気をつけましょう。泥棒が入った時に、通帳と印鑑がセットで盗まれると、引き出されてしまうリスクが大きいので、通帳と印鑑は別々の所に保管しておきましょう。キャッシュカードの暗証番号は、誕生日などを避けて、推測されにくい番号にしましょう。インターネットバンキングの暗証番号についても同様です。

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塚崎公義

久留米大学商学部教授

1981年、東京大学法学部卒、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行。主に経済調査関係の仕事に従事した後、2005年に銀行を退職して久留米大学へ。「退職金貧乏 定年後の『お金』の話」「老後破産しないためのお金の教科書」「増補改訂 よくわかる日本経済入門」「世界でいちばんやさしくて役立つ経済の教科書」「なんだ、そうなのか! 経済入門」など著書多数。