千里ニュータウン=大阪府吹田市で2012年
千里ニュータウン=大阪府吹田市で2012年

社会・カルチャー青春小説の系譜

22歳島田雅彦が描いた“サヨク”と80年代リアル

鶴谷真 / 毎日新聞学芸部記者

芥川賞候補作「優しいサヨクのための嬉遊曲」

 人の生き方の大まかな分類のひとつに、革新と保守があろう。革新の政治的スタンスは左翼で、格差を批判して人間の平等を求める。保守のそれは右翼で、伝統に重きを置いて従来の秩序を維持しようとする。

 学生運動を経た世代が社会の最前線にいた1980年代に、驚きをもって迎えられたのが島田雅彦さんのデビュー作「優しいサヨクのための嬉遊曲(きゆうきょく)」(83年)である。

この記事は有料記事です。

残り1751文字(全文1952文字)

鶴谷真

鶴谷真

毎日新聞学芸部記者

1974年、神戸市出身。2002年毎日新聞社に入社し、岡山支局、京都支局を経て08年に大阪本社学芸部。13年秋から東京本社学芸部。文学を担当している。

イチ押しコラム

知ってトクするモバイルライフ
手のひらにしっかり収まる「アクオスR2コンパクト」。発売は1月

日本人の好みに応えたシャープ・アクオス小型スマホ

 シャープが、小型スマホの「アクオスR2コンパクト」を開発。ソフトバンクから2019年1月に発売されるほか、SIMフリーモデルとし…

ニッポン金融ウラの裏

NISAに最初の「5年満期」更新しないと非課税消滅

 少額投資非課税制度(NISA)が初めての期間満了を迎える。一定の手続きによって、さらに5年間の非課税期間延長となるが、いま、証券…

藻谷浩介の世界「来た・見た・考えた」
地下化されたワルシャワ中央駅上の広場。スターリン建築と民主化後のビルが林立する(写真は筆者撮影)

西に移動させられた国ポーランド 首都ワルシャワの今

 ◇ポーランド・ワルシャワ編(1) 36年前、高校の文化祭のディベートで、「史上最大の英雄は誰か」というお題に、「ポーランドで共産…

メディア万華鏡
週刊文春11月1日号

メディア騒がすドタキャン沢田研二の「格好いい老後」

 騒ぎ過ぎじゃないか。取り上げ方の息もなんだか長い。ジュリーこと沢田研二さん(70)が、10月17日にさいたまスーパーアリーナで予…

職場のトラブルどう防ぐ?

「部下の夫から連日クレーム」42歳女性上司の困惑

 A美さん(42)は、夫が院長を務めるクリニックの事務長を務めています。2カ月前から経理担当として働いているB子さん(33)の夫か…