切ない歌を探して

珠玉の父娘デュエット「アンフォゲッタブル」

森村潘・ジャーナリスト
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ナタリー・コール「アンフォゲッタブル」/ワーナーミュージック・ジャパンAMCY-3043/1785円
ナタリー・コール「アンフォゲッタブル」/ワーナーミュージック・ジャパンAMCY-3043/1785円

 6月19日の日曜日は父の日。親子の関係は人それぞれだが、父と子は、母と子の関係に比べれば、一般に堅苦しいところがあるのは確かだ。

 子にすれば、母に比べて話しにくい、一方父からすれば、どうしても上から目線で構えてしまう、という人は多いのではないか。なかなかすんなり会話ができないうちに、父がこの世を去ってしまい、「もっといろいろ話をしておけばと、今になって後悔している」という話もよく聞く。

 亡き父をしのぶ歌で思い出すのは、詩人で劇作家の寺山修司が作詞した「戦争は知らない」だ。ザ・フォーク・クルセダーズによって広く知られるようになった60年代フォークソングのひとつで、いわゆる反戦歌ともいわれるが、嫁ぐ日を前に、戦で死んだ父親のことを思う娘の、切ない気持ちがよく出ている。

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森村潘

ジャーナリスト

大手新聞、雑誌編集などを経てコミュニティー紙の編集などに携わる。ジャンルを超えて音楽を研究、アメリカ文化にも詳しい。