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和・茶・水へのこだわり ホテル龍名館お茶の水本店

稲葉なおと・紀行作家、一級建築士

素泊まり1万7050円(税込み)〜

 JR御茶ノ水駅から徒歩3分。聖橋から小川町へと下る通りにある。外観はまさにオフィスビル。しかもホテル専用の入り口は脇道に入った先にあるので、このかいわいで仕事をする人の間でも知る人ぞ知るという存在だろう。

 本連載で以前紹介した「ホテル龍名館 東京」と同じ系列になる。けれども規模もコンセプトもまったく異なる。

 客室はわずか9室。すべてジュニアスイートで定員は2人。12歳未満は宿泊不可。つまり満室でもゲストは18人のおとなだけだ。

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紀行作家、一級建築士

1959年、東京都生まれ。東京工業大学建築学科卒。400軒以上の名建築の宿を宿泊・取材。旅行記、小説、児童文学、写真集を発表している。現在も長編小説を雑誌「ダンスビュウ」に連載中。第10回JTB紀行文学大賞奨励賞受賞。主な著書に「匠たちの名旅館」など。近著に「モデルルームをじっくり見る人ほど『欠陥マンション』をつかみやすい」(小学館)。公式サイトでお勧めホテル、名建築の写真を多数公開中 http://www.naotoinaba.com (顔写真の撮影は寺崎誠三さん)