ネットから読み解く経済・社会

「わかりやすすぎるメッセージ」に流された英EU離脱

まつもとあつし・ジャーナリスト
  • 文字
  • 印刷
残留派の集会でEUの旗を掲げる若者たち=ロンドン市内で2016年6月28日、三木幸治撮影
残留派の集会でEUの旗を掲げる若者たち=ロンドン市内で2016年6月28日、三木幸治撮影

英EU離脱とソーシャルメディア(2)

 「民主主義がハッキングされている」−−イギリスの欧州連合(EU)離脱を受けて、フェイスブックにこう投稿した人がいました。経済合理性からいえばほとんどメリットがない結果が出たのは、民主主義の仕組みの盲点をついた、いわばコンピューターのハッキングに似た手法だった、と言うのです。

 英国民投票では、ソーシャルメディア興隆以前から指摘されていたある層が、大きな影響を与えたと考えられています。2005年、郵政民営化をシングルイシュー(単一の争点)として争われた衆院選の際に騒がれた「B層」です。

この記事は有料記事です。

残り1879文字(全文2141文字)

まつもとあつし

ジャーナリスト

ITベンチャー、出版社、広告代理店、映像会社などを経て、現職。ASCII.jp、ITmedia、ダ・ヴィンチなどに寄稿。著書に「知的生産の技術とセンス」(マイナビ/@mehoriとの共著)、「ソーシャルゲームのすごい仕組み」(アスキー新書)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。