スキル・キャリア部下を伸ばす上司 ダメにする上司

できる上司がイエスマン部下をはべらせたら黄信号

細川義洋 / ITコンサルタント

 部下が上司を「妄信」することで、大きな問題が起こることがあります。あるIT企業の営業部門の話です。部門内のあるグループは証券会社などを主な顧客として、幅広い知見と人脈をもとに数々の実績を上げていました。部下からの信頼も厚い上司を中心に、毎年のように大きな売り上げを出す優良グループでした。

 ところが、このグループの商売の仕方は、きれいなものとは言えませんでした。ITサービスを受注する代わりに、自社の社員に顧客の売りたい大量の新株を申し込ませる「バーター取引」が常態化していましたし、顧客に「貸し」を作るためにコンピューターを原価の半分にも満たない価格で売ったりしていました。当然、社内の審査部門をごまかしていました。

 また、契約書はおろか、発注書も受け取らないままエンジニアに作業させたり、契約書面はコンピューター機…

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細川義洋

細川義洋

ITコンサルタント

1964年、神奈川県生まれ、立教大学経済学部経済学科卒。NECソフト(現NECソリューションイノベータ)、日本IBMでシステム開発やコンサルティングを行う。著書に「なぜ、システム開発は必ずモメるのか?」「IT専門調停委員が教える モメないプロジェクト管理77の鉄則」(日本実業出版社)などがある。