
英EU離脱決定を特派員に聞く(1)
英国の欧州連合(EU)離脱決定後、世界の金融市場の乱高下が続き、金融システム不安が広がる兆しが出てきた。英国では不動産ファンドが相次いで解約を停止し、英国の経済の結びつきの強いイタリアでは銀行の株価が急落している。円・ドルの外国為替相場も一時1ドル=99円台をつけるなど、不安定な動きを続けている。
毎日新聞欧州総局(ロンドン)で英国のEU離脱をめぐる国民投票をつぶさに取材した坂井隆之記者は、国民投票の開票が進む最中でも、まさかEU離脱が過半数を取るとは思っていなかったと話す。坂井記者に、「なぜ英国はEU離脱を選んだのか」を聞いた。
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坂井隆之
統合デジタル取材センター副部長(元ロンドン特派員)
1972年、京都市生まれ。広島大学大学院修了。98年毎日新聞社入社。千葉支局を経て、2003年から経済部で日銀、金融庁、財務省などを担当。12年~16年、欧州総局(ロンドン)特派員として、欧州、中東、ロシア、アフリカの経済ニュースをカバーした。20年4月から現職。共著に「AIが変えるお金の未来」(文春新書)など。