
中国が主導する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)が6月25、26の両日、本部のある北京で開いた初の年次総会を取材した。印象的だったのは、アジア開発銀行(ADB)など既存の国際金融機関との「協調」をしきりにアピールする中国政府高官らの姿だ。
「AIIBは世界銀行やADBと補完関係を築き、共同で国際経済の発展を促すことができる」。開幕式に出席した中国の張高麗副首相は強調した。
続いて登壇したAIIBの金立群総裁(元中国財政次官)も世界銀行、ADBの名前をあげて、複数の国際金融機関と協力関係を築くことができたと紹介。「AIIBはグローバルパートナーだ」と訴えた。
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赤間清広
毎日新聞経済部記者
1974年、仙台市生まれ。宮城県の地元紙記者を経て2004年に毎日新聞社に入社。気仙沼通信部、仙台支局を経て06年から東京本社経済部。霞が関や日銀、民間企業などを担当し、16年4月から中国総局(北京)。20年秋に帰国後は財務省を担当しながら、面白い経済ニュースを発掘中。