下流化ニッポンの処方箋

年収200万円博士号女性の夢は「任期なし常勤」

藤田孝典・NPO法人ほっとプラス代表理事
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貧困は固定化している(5)

 有名大大学院で博士号を取得した女性研究者(38)はいま、五つの大学で非常勤講師を掛け持ちしています。

 非常勤講師は特定の授業だけを担当し、他の大学業務にはかかわらない職種。大学と雇用契約を結ぶ場合と、結ばずに業務委託で働く場合があります。これに対して、フルタイムで教える教員は「常勤講師」「専任講師」と呼ばれ、任期なしの雇用であれば、昇進して准教授や教授になることも可能です。

 非常勤の彼女は一コマ8000円から1万円で授業を請け負っています。原稿執筆や講演の雑収入を加えて、…

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藤田孝典

NPO法人ほっとプラス代表理事

1982年生まれ。NPO法人ほっとプラス代表理事、聖学院大学人間福祉学部客員准教授、反貧困ネットワーク埼玉代表。厚生労働省社会保障審議会特別部会委員。ソーシャルワーカーとして現場で生活困窮者支援をしながら、生活保護や貧困問題への対策を積極的に提言している。著書に「貧困クライシス 国民総『最底辺』社会」(毎日新聞出版)「下流老人 一億総老後崩壊の衝撃」「ひとりも殺させない」「貧困世代 社会の監獄に閉じ込められた若者たち」など。