ニッポン金融ウラの裏

マイナス金利で広がる企業向け30年融資の危険度

浪川攻・金融ジャーナリスト
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日銀の黒田東彦総裁=2016年6月16日、竹内幹撮影
日銀の黒田東彦総裁=2016年6月16日、竹内幹撮影

 日銀は、マイナス金利の導入に当たり、企業向け融資を後押しする効果があると唱えた。日銀当座預金からあふれ出たマネーが企業金融にシフトするというシナリオである。ところが、マイナス金利導入から約半年が経過して、そのシナリオとはほど遠い状況となっている。

企業の資金需要にはブレーキが

 融資の拡大ではなく、むしろ、企業の資金需要にブレーキがかかる傾向が出ている。それどころか、金融界では、伝統的な企業向け融資の基本を逸脱した行動が散見され、異常とも言える事態が深まっている。悪くすると、銀行は将来的にさまざまなリスクを抱えることになりかねない。

 企業の資金需要減退を端的に語ったのが国部毅・全国銀行協会会長(三井住友銀行頭取)である。

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浪川攻

金融ジャーナリスト

1955年、東京都生まれ。上智大学卒業後、電機メーカーを経て、金融専門誌、証券業界紙、月刊誌で記者として活躍。東洋経済新報社の契約記者を経て、2016年4月、フリーに。「金融自壊」(東洋経済新報社)など著書多数。